CyclingEXの初期の頃、CyclingEX: ピストブームって終わるの?という記事を書きました。都内を歩いていても、ピストの数が若干減っているように感じるのですが、気のせいでしょうか。でも中古フレームはまだ動いてるし、パーツもいろいろあるし、ブームをきっかけに本当にハマッた人が多いのは確かです。日々、トリックの探求に余念のない方もいらっしゃるでしょう。また、ちょっと郊外のほうなんかでは、むしろピストが増えてるのかなぁという気もします(絶対数は少ないですが)。
カッコだけでノーブレーキピストに乗っていたような人が去って、好きな人が好きだから乗り深みにハマり、それと同時に自転車の1ジャンルとしてある程度「当たり前化」してくれるといいなぁと、個人的には思っておりますが。もちろん、マナーが守られた上で。
で、どういうわけか2010年モデルでは、各社からピストの完成車がリリースされて、2009年モデル以上に数が増えているのではないかと思えるほどです。どうも北米市場でニーズがあるみたいです。
代表的なところでは、コルナゴ SUPERとか。
リンク: コルナゴ ジャパン / COLNAGO JAPAN / 2010 Models / SUPER.
ジャイアントもBOWERYに加え、より安価なFIXERというモデルを出します(一方でFCR SSはなくなってますけど)。
リンク: 2010 Giant Bicycle [FIXER F] -outline-.
そうそう、以前紹介したVIVOのようなブランドもあります。
リンク: VIVO BIKES.
ピナレロからもピストが限定で出ますし、フジやシュイン、ビアンキ等も、もちろん健在です。FELTも数を増やしました。ルイガノからもクロモリのシングルスピードが出ますし、コナは30万円の物を出します。
リンク: サイクルベースあさひ ロードレーサー-ロードバイク KONA ご予約・入荷時期未定 2010bike GRAND-WAGON カラー:グリーン.
果たして「ピストの完成車の需要」がどこまで維持されるのか、かなり疑問に感じるのですが、完成車のラインアップ自体は減ることがなく、むしろ増えていく印象……このギャップが不思議です。とくに15万円を超えるような高い完成車は、どうなんでしょうね。選択肢が増えて楽しさがある一方、若干不安にも思う今日この頃であります。2011年モデルでゴッソリ消えるなんてことが、ないといいなぁ。
1/365: Justin riding his bike / rysac1
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。