2011年末、ついにデビューした待望の電動コンポーネント「アルテグラ Di2」皆さんは触りましたでしょうか?乗ってみましたでしょうか?
新年早々に行われた東京でのショップ向けシマノテクニカルセミナー。ここで十分な知識と情報を吸収してきました私は、「これは使わないとダメだなー」と思い立ちまして、既に発注してあった電動アルテグラのセットを自分のMBKへ組み付けてみたのです。
そして使ってみました。
一言で言いますと、“楽ちん”です。自転車でのペダリングが結構シビアなものであることは、既にスポーツバイクに触れていらっしゃる方はご存じだと思いますが、疲労が溜まるほど、走行環境からのストレスが多ければ多いほど、“シフト操作が荒れていく”ご経験が記憶にあるかと思います。
ヒルクライムレースで、ロングライドで、へろへろになってから遭遇した斜度の厳しい坂や、あるいは坂を越えて下りが始まる状況で、正確にシフト操作をするって言うのはなかなか集中力が必要なものです。“勝つか負けるか”な状況に遭遇することなんて僕ら素人レーサーにはあり得ませんが、少しでも去年より結果を出したい気持ちは同じでしょう。家族、仕事、子育て、その他色々な状況をやりくりして作った貴重な練習時間を費やしてきたのですから、やはり結果を出したいですよね。
電動コンポーネントはそんな勝負の時だけではなく、練習からサイクリストをサポートしてくれます。自分の走り、フォーム、ペダリング、練習内容への集中力を今までよりも発揮することが出来、より質の高い走りをすることが可能だと思います。
その代わり、電動コンポーネントは機械としての美しさ、懐かしさや曖昧さなどの魅力はありません。レーサーにとってはそれらがストレスになっても、機械好きにとってはつまらないものなのかも知れません。
昨年9月に初回入荷分がショップに配られてから数ヶ月が経過しましたが、完成車に使用するOEM製品への供給を優先している為、3月から4月頃までは供給は不安定な状況です。現在の所、数セット在庫しているお店もあるようですが、ほとんどのお店は1セットあるいは在庫無しの状況です。当店でも1ヶ月前後お待ち頂くようなスケジュールです。
まずはDi2とは何か、どういう人が向いているのか、利点は?欠点は?など知識を身につけた上で、実際に試乗車を用意しましたので乗って頂いて、ご自分に必要なものかどうかをご判断頂ければと思います。
今まで数名の方に乗って頂いたのですが、みなさん「んー、すごいですね。あっという間だ。」と驚いていらっしゃいます。僕自身も、「これは武器になるな」とその魅力を味わっているところです。
百聞は一見にしかず、実際に手にしてみると活用方法やアイデアが湧いてくる事もありますので、ぜひぜひ試乗してみて下さい。御来店をお待ちしております。
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レコード→電動アルテグラ 感想
電動にしてもう一つ思った些細なこと
(Bicicletta di Mattino 朝倉誠)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。