最近CyclingEXではGIANT ESCAPE AIRとRX3の長期インプレ記事に取り組んでいますが、アクセスログを見ると、検索キーワードにしてもページビューにしても、まだまだ圧倒的に力を持っているのが「ESCAPE R3」(税込44,100円)です。もう何年も販売されていますし、CyclingEXでも以前からたびたび取り上げているので、当然と言えば当然ですが。
2013 Giant Bicycle [ESCAPE R3]
それまでのクロスバイクが、フロントサスペンション付きで、タイヤも700×35Cや700×38Cあたりが多かったところに、リジッドフォーク、コンパクトなジオメトリ、そして700×28Cという細いタイヤで登場したGIANT ESCAPE R3は、気がつけばクロスバイクのイメージを塗り替え、そして「ど定番」「鉄板」とまで言われる存在になりました。
しかし、そんなESCAPE R3でもライバル不在というわけではありません。対抗馬となるクロスバイクをいくつかピックアップしてみました。
まず、あさひの「プレシジョン キャトル3」。
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「プレスポ(プレシジョン・スポーツ)」の上位モデルで、スポーツ性能を高めたモデル。ちょっとあさひっぽくない、こなれたルックスも特徴です。アルミフレーム、アルミフォークで、コンポーネントはシマノ・アリビオ。タイヤは700×28Cです。重量は11.9kg(460mm)。あさひのオンラインストアでの販売価格は税込49,800円となっています。
次に挙げるのは「GIOS MISTRAL」。
JOB International|COLLECTION GIOS・BASSO・RUPTION ハイクオリティ輸入自転車
アルミフレームにクロモリフォーク、70×28Cという構成はESCAPE R3と同じ。重量は11.0kgと書かれています。コンポーネントはシマノ・アルタスです。価格は47,040円と、プレシジョン キャトル3よりも安価な設定です。
次は、価格的には少し高くなりますが、Cannondaleの「Quick 4」。
QUICK 4 – QUICK – フィットネス – クロスバイク & ミニベロ – バイク – 2013
ESCAPE R3と同じように、ヘッドチューブは長め、トップチューブは短めのフレーム。ホイールベースも、同じキャノンデールのBADBOYシリーズと比べると短めになっています。しかし、タイヤは太めの700×32C(XXSサイズは26×1.5)。初めてスポーツサイクルに乗る人で、700×28Cのタイヤでは細くて不安……という人に対しては、ショップでもおすすめしやすい存在となっているようです。逆に、GIANTのESCAPEシリーズはそういったニーズをキャッチアップできていないのが弱点です(SEEKは、ちょっと違うんですよね)。Cannondale Quick 4、価格は税込69,000円です。
最後に、最大のライバルとなりそうなのがこの2台。
GIANTの「ESCAPE AIR」(税込54,600円)と、
「ESCAPE RX3」(税込57,750円)。
2013 Giant Bicycle [ESCAPE AIR]
2013 Giant Bicycle [ESCAPE RX3]
どちらも、ESCAPE R3より1万円以上高くなりますが、AIRは「軽さ」、RX3は「スポーティー」というわかりやすい特徴があります。R3を買うつもりでいた人でも、R3/AIR/RX3の3台を乗り比べると、心が動く人は多いのではないでしょうか。「最大のライバルは身内にあり」という感じがします。
関連カテゴリー:ESCAPE AIRとRX3を比較!「ふたつのESCAPE」
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。