ツール・ド・フランス 2018は2度目の休息日を迎えています。ここで、第10〜14ステージをJ SPORTSのハイライト動画とともに振り返りましょう。
第10ステージ:アルプス3連戦の初日をアラフィリップが制する
アルプスを越えるステージが3つ続く、その初日。アタックを何度もしかけたジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ、フランス)が残り30kmを独走して、今ツール初のフラン人選手によるステージ勝利。アラフィリップは山岳賞ジャージも手にしました。
総合首位のグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(BMCレーシングチーム、ベルギー)は、逃げに乗って4位フィニッシュしマイヨ・ジョーヌを守っています。
第11ステージ:ゲラント・トーマスが総合首位に!スプリンターが続々脱落!
ふたつの超級山岳を含む厳しいコースで、ここまで総合首位を守っているヴァンアーヴェルマートが、このステージでマイヨ・ジョーヌを手放すことになるのは想定内。
レースは中盤以降チーム・スカイががっちりコントロールして、ゲラント・トーマス(チーム スカイ、イギリス)が鮮やかな逆転優勝。クリス・フルーム(チーム スカイ、イギリス)がステージ3位に入りました。トーマスは総合首位となりマイヨ・ジョーヌに袖を通し、フルームが総合2位に。
そして、マーク・カヴェンディッシュ(チーム ディメンションデータ、イギリス)、マーク・レンショー(チーム ディメンションデータ、オーストラリア)、マルセル・キッテル(チーム カチューシャ・アルペシン、ドイツ)がタイムアウトとなってしまいました。
第12ステージ:ゲラント・トーマスが連勝、さらにスプリンターが消える
アルプス3連戦のラストも、ラルプ・デュエズへと至る大変厳しい超級山岳ステージで、今大会のクイーンステージとなります。
ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ、オランダ)の逃げがとても印象的でしたが、レースを制したのは今日もゲラント・トーマスでした。当然、トーマスが総合首位を守っています。トム・デュムラン(チームサンウェブ、オランダ)は連日の2位。
このステージでも、スプリンターが途中リタイアやタイムアウト。
アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル、ドイツ)、トニー・ガロパン(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル、フランス)、ディラン・フルーネウェーヘン(チーム ロットNL・ユンボ、オランダ)、リック・ツァベル(チーム カチューシャ・アルペシン、ドイツ)、フェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ、コロンビア)は途中リタイア。
ドミトリー・グルズジェフ(アスタナ プロチーム、カザフスタン)、レイン・タラマエ(ディレクトエネルジー、エストニア)はタイムアウトとなってしまいました。
第13ステージ:ニバリがスタートせず。アルプスを耐え抜いたサガンが3勝目を挙げる
前日のラルプ・デュエズで落車がありながら粘ったヴィンチェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ、イタリア)ですが、結局負傷していたとのことで、この日スタートしなかったのは残念。
レースは、アルプス3連戦をしっかり耐え抜いたペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ、スロバキア)がスプリント勝負を制して、今大会3勝目。やっぱり強い!
第14ステージ:フライレがキャリア初のツール・ド・フランス ステージ勝利
途中、32名という大きな逃げ集団が形成されたこのステージ、最後の山岳でアタックしたオマール・フライレ(アスタナ プロチーム、スペイン)が、自身初のツール・ド・フランス区間勝利を挙げました。ジロでステージ1勝、ブエルタでは2度の山岳賞を獲得した実力者ですが、やはりツールのステージ勝利は格別のようです。
4位には、しっかりサガンが入っているのが驚き。
第15ステージ:コルトニールセンがキャリア初のステージ勝利、アスタナ2連勝!
序盤から大きな逃げ集団ができましたが、総合上位勢を含まない逃げのため、メイン集団はマイペースを守ります。2日連続で、先頭集団とメイン集団との間には大きな差が付きました。
ゴール前に先頭でやってきたのは、バウケ・モレマ(トレック・セガフレード、アメリカ)、ヨン・イサギーレ(バーレーン・メリダ、スペイン)、マグヌス・コルトニールセン(アスタナ プロチーム、デンマーク)の3人。スプリント力に勝るコルトニールセンが、キャリア初のツール・ド・フランスでのステージ勝利を挙げ、アスタナに2連勝をもたらしました。
総合勢に動きはありませんでした。
第15ステージ終了時点での成績
第15ステージ終了時点での成績は、下記のとおりです。
個人総合順位
1 ゲラント・トーマス(チーム スカイ/イギリス)in 62h 49’47”
2 クリス・フルーム(チーム スカイ/イギリス)at 01’39”
3 トム・デュムラン(チームサンウェブ/オランダ)at 01’50”
4 プリモシュ・ログリッチェ(チーム ロットNL・ユンボ/スロベニア)at 02’38”
5 ロメン・バルデ(AG2R/フランス)at 03’21”
6 ミケル・ランダ(モヴィスター チーム/スペイン)at 03’42”
7 ステフェン・クライスヴァイク(チーム ロットNL・ユンボ/オランダ)at 03’57”
8 ナイロ・キンタナ(モヴィスター チーム/コロンビア)at 04’23”
9 ヤコブ・フグルサング(アスタナ プロチーム/デンマーク)at 06’14”
10 ダニエル・マーティン(UAEチームエミレーツ/アイルランド)at 06’54”ポイント賞
1 ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/スロバキア)452 pts
2 アレクサンドル・クリストフ(UAEチームエミレーツ/ノルウェー)170 pts
3 アルノー・デマール(グルパマ・エフデジ/フランス)133 pts山岳賞
1 ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ/フランス)92 pts
2 ワレン・バルギル(チーム フォルテュネオ・サムシック/フランス)70 pts
3 セルジュ・パウエルス(チーム ディメンションデータ/ベルギー)66 pts新人賞
1 ピエール・ラトゥール(AG2R/フランス)in 63h 07’15”
2 ギヨーム・マルタン(ワンティ・グループゴペール/フランス)at 02’27”
3 エガン・ベルナル(チーム スカイ/コロンビア)at 06’16”チーム総合順位
1 モヴィスター チーム(スペイン)in 188h 47’32”
2 バーレーン・メリダ(バーレーン)at 07’10”
3 チーム スカイ(イギリス)at 42’22”敢闘賞
114 ラファル・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ/ポーランド)
情報源: 【ツール・ド・フランス2018 第15ステージ結果速報】コルトニールセンがツール初出場&初優勝で2日連続アスタナ勝利、総合勢に動きなし : コラム | J SPORTS
情報源: ツール・ド・フランス2018 : サイクルロードレース | J SPORTS
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(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。