あれもこれも欲しいといつも思っている筆者ですが、不思議なもので、年に1度は「ミニベロが欲しい!」と思う時期があるんですよね。そんなわけで、極めて個人的に気になっている2018年のミニベロを、6モデル紹介します。
●Tern SURGE/SURGE PRO
2017年版の記事でも紹介した、Tern SURGE(ターン・サージ)。フォールディングバイクブランドだったTernから登場した、非フォールディングの街乗り自転車「ROJI BIKES」シリーズも、だいぶ定着した感じがしますね。SURGEはそんなROJI BIKESシリーズを代表するモデルです。魅力は何と言っても、この筋肉質なルックスですよね。安定性を高めるためにフロントフォークを長めにとってあるのが特徴なのですが、違和感なくまとめあげています。
そして、純正オプションのカーボンホイールでカスタムすると……
ご覧のように、さらに力強いイメージになります。
ホイール系はETRTO451で、メインコンポーネントはシマノ・クラリス。価格はシルクポリッシュカラーが92,000円(税別)、その他のカラーが89,000円(税別)となっています。
ちなみに、上位モデルとして「SURGE PRO」もあります。
手前側のカーボンホイールは、やはりオプションです。こちらの価格は159,000円(税別)。そして、フレームセットも98,000円(税別)にて販売されています。
関連記事: Tern 2018年モデル:攻撃的なルックスが魅力のROJI BIKES「SURGE」シリーズ – CyclingEX
リンク: Tern Bicycles Japan ターン バイシクルズ ジャパン
●ARAYA MuddyFox mini(MFM)
一見すると冗談のようなミニベロを、大人の遊び道具として真剣に出してきたのが、アラヤ。MTBやシクロクロス、グラベルバイクに冠されてきた「MuddyFox」シリーズに加わったのが、この「MFM」です。個性的な形状のクロモリフレーム&クロモリフォークですが、そのジオメトリーは、27.5インチ用サスペンションフォークも使える(ホイールは20インチで使用)ように考えられています。
ホイールサイズは20インチ(ETRTO406)で、20×2.15と太いタイヤを履いています。価格は68,000円(税別)です。
関連記事: ARAYA 2018年モデル:MuddyFoxの名を冠したミニベロ「MFM」 – CyclingEX
●GIANT IDIOM 0/1/2
ジャイアントのスポーティなミニベロ「IDIOM(イディオム)」シリーズ。2018年モデルからは直線基調のデザインに生まれ変わりました。各グレードとも軽量な「ALUXX SL」グレードのアルミフレームで、シャープな走りを楽しめます。ホイールサイズはETRTO451です。
最上位モデルの「IDIOM 0」は、ドロップハンドルのミニベロ・ロード。カーボンフォークやカーボンシートポスト、9.0kgという軽さが魅力ですが、このルックスに惚れたら、四の五の言わずに「買い」でしょう。メインコンポーネントはシマノ・ティアグラで、価格は125,000円(税別)。
フラットハンドルモデルもあります。
こちらはフロントダルでリア9速仕様の「IDIOM 1」で、価格は75,000円(税別)。
そしてこちらが、フロントシングルでリア8速の「IDIOM 2」、価格は63,000円(税別)です。
フラットハンドルのIDIOM 1とIDIOM 2は、ハンドルを根元から折りたたむことができるのが特徴。クルマの荷室に積むときなどに便利なのはもちろん、自宅内で保管する際に邪魔にならず、意外とポイント高いです。
関連記事: GIANT 2018年モデル:直線基調のフレームにモデルチェンジしたミニベロ「IDIOM」 – CyclingEX
リンク: Giant Bicycle
●BRIDGESTONE CHERO 20
ブリヂストンサイクルのカジュアルなライン「GREEN LABEL(グリーンレーベル)」の一端をなす、レトロ路線の「CHERO(クエロ)」。その20インチ(ETRTO406)モデルがこちらです。先に価格を言っておくと、55,800円(税別)です。このクロモリフレームは走りがよく、その点についてはコストパフォーマンスに優れています。
こちらの写真は旧年モデルで現行とは細部が異なりますが、グリップとサドルをレザーのものに交換した例ですが、よりクラシカルにしたり、フェンダーやキャリアを付けてツーリング車っぽくしたりと、カスタムベースとしても面白いです。
関連記事: BRIDGESTONE 2018年モデル:細部の質感がアップしたクロモリミニベロ「CHERO 20」 – CyclingEX
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リンク: ブリヂストン グリーンレーベル | 通学・通勤向け自転車 | ブリヂストンサイクル株式会社
●BIANCHI MINIVELO8 DROP BAR/BULL
ビアンキのミニベロラインナップの中では、中堅グレードである「MINIVELO8」。フレームはハイテン+クロモリで、ホイールサイズはETRTO451。そして「DROP BAR」と「BULL」の2種類があります。両者の違いは文字どおり、ドロップハンドルかブルホーンかということ。価格はどちらも92,000円(税別)です。
こちらが「DROP BAR」。
こちらが「BULL」です。どちらもフェンダーが標準装備されていて、そのほかのクラシカルなパーツ共々、実によい雰囲気を出しています。
ミニベロはフレームサイズが1〜2種類であることが多いのですが、このモデルは43/48/52/54と4種類もサイズが用意されているのは良心的です。
リンク: Bianchi
●FUJI HELION R
最後に紹介するフジの「HELION R」も、2017年版の記事で登場していたモデル。2018年モデルのカラーが好みなので、今年も選んでみました。ドロップハンドルのミニベロ・ロードで、実物を見ると細くて小さくて、かわいいですよ。
上で紹介したCHEROやMINIVELO8はカンチブレーキですが、こちらのHELION Rはロードバイク用のキャリパーブレーキを採用しているのも特徴です。
クロモリフレームのミニベロ・ロードはヘッドチューブあたりにシフトレバーを備えることが多いのですが、HELION Rはシマノ・クラリスのSTIレバーを装備し、スムーズな変速操作が可能です。
フレームはクロモリで、ホイールサイズはETRTO451。フレームサイズは44/50/55と、しっかり3種類用意されています。
価格は89,000円(税別)です。
リンク: ロードバイク、マウンテンバイク(MTB)、FUJI track(フジトラック)/ピストバイク|FUJI BIKE [フジ自転車],株式会社アキボウ
●ミニベロ選びで気をつけたいポイント「ホイールサイズ」と「フレームサイズ」
今回紹介したミニベロ、そのホイールサイズはよく「20インチ」と呼ばれるものですが、実は2種類あります、20インチと呼ばれるホイール&タイヤには、「ETRTO(エトルト)406」と「ETRTO451」というものがあり、互換性がありません。購入後、タイヤやチューブを交換するときなどは、サイズを間違えないようにしましょう。その他のサイズでも、ものによってはタイヤやチューブの選択肢がかなり限られることもあります。自転車を買うときに、必ず予備のチューブもいっしょに購入しましょう。
そしてもうひとつ、記事でも触れているフレームサイズの件。「ミニベロ=小さい」かというと、一概にそうも言えないこともあります。パッと見た感じでは小さいけれど、意外とハンドルが低くて遠いこともあるのです。一方、サイズ展開が少なめで、どうしても大柄な人にはサイズが合わないモデルが多いのも事実。スペックだけではなんとも言えないので、ショップで相談しましょう。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。