先週に台北市内や近郊をサイクリングした際に出会った、自転車通行環境について簡単にまとめておきたいと思います。日本や諸外国と比較して論じるような立場にはありませんので、備忘録程度に。
●サイクリングロード編
基隆河や淡水河のサイクリングロードは、幅が広くて走りやすいところが多かったです。
場所によっては歩行者用の区画も設けられていました。
ときどき、どちらへ行ったらいいのか分かりにくいところがあったり、肝心の地図が見にくいといったこともありましたが、それでも基本的には案内もちゃんとしていると思いました。
基隆河沿いの公園にこんなのがありました。MTBで走って良いみたいです(1人だけ、ちょっと周回してからサイクリングロードに戻って走り去って行きました)。後から調べてみたら「北投土坡場」というところで、キッズたちが練習したりするところらしく。
●街中編
街中編は現地からの記事でも軽く紹介したように、歩道上の自転車通行環境が多く見られました。もちろん相互通行で交差点にとくに工夫がないところなども日本と似ています。新しく整備されたところは、広々として走りやすいです。
一方、古いところはお世辞にも通行しやすいとは言えませんが、車道はスクーターやクルマがビュンビュン飛ばしているので、これはこれでかなりありがたかったりします。
自転車横断帯も、そこら中にあります。
繁華街では、さすがに自転車が通るところに人が溢れます。
何れにしても、歩行者優先です。
ちなみに信号機にカウントダウンの数字が出るの、とても便利です。信号待ちでスマホ取り出して現在地を確認したいときなど、とくにそう思いました。
地下鉄の出入り口付近では、ふにゃぁっとした処理になります。
建物の前面は「亭子脚」と呼ばれる、アーケード状の構造をしているところがほとんど。こちらを歩道と扱うことで、自転車通行環境が確保できているようです。ただ、亭子脚は段差が多くて歩くときは注意が必要です。ベビーカーや車椅子とかには、きつい街かもしれません。
交差点には通りの名前が書いてあるので、なんとか道には迷わないですみました。
聞いた話では、四角い枠は、二段階右折スペースだそうです。
下記リンク先には、台北のサイクリングマップがあります。
リンク: Taipei City Map | Taipei Travel
市街地でサイクリングマップに示されているルートは、基本的に歩道上の自転車通行環境です。示されていないところでも、自転車通行可であることを示す標識は出ていますが、押し歩くしかないような場面が多く、車道を走ることになります。
しかし、車道を走れば、それはそれでアグレッシブな皆さんに囲まれることになります。路上駐車を左に避けようと(右側通行です)後方確認をするべく振り向けば目の前を小型トラックのミラーがかすめ、クルマのドア開けを喰らわないように大きく避ければインをスクーターに刺される……みたいな。
でも、そういうもんだと理解して、状況判断に努め、流れに逆らわず、そして信号の切れ目などでクルマとスクーターがいなくなったときはしっかりペースを上げることで(シェアサイクルのYouBikeは案外速い)、どうにかなる感じがしました。
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(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。