GIANT(ジャイアント)のエアロロード「PROPE(プロペル)」シリーズが発表されたのは、2013年の8月。2014年モデルの先行発表分としての登場でした。2017年モデルで4シーズン目ということになりますが、他社から数多くのエアロロードが出てきた今でも、その魅力が色あせることはありません。
2016年1月に伊豆大島で開催されたアジア選手権のエリートロードにおいて、レース途中で周回数が減らされるという突発的事態も味方につけつつ、独走で勝利したチェン・キンロー(香港)の走りを支えたのも、PROPELでした。エアロロードながら、その軽さと剛性によって、平地のスプリントも上りもこなしてしまう万能性の高さが、PROPELの特徴です。
PROPELはフレームセットも合わせると全10モデルと数が多いので、その中から4モデル紹介します。
●PROPEL ADVANCED SL 0
PROPELシリーズの最上位モデル。Advanced SL-Gradeのカーボンフレームを用い、ISPも採用。ステアリングコラムは上側1-1/4インチ径、下側1-1/2インチ径の「OverDrive 2」です。PROPEL専用の、エアロVブレーキを採用しているのも特徴。
そしてこのグレードでは、メインコンポーネントにSRAM・RED eTapも採用しています。価格は780,000円(税別)。内容を考えると「お買い得感がある」と言えるのではないでしょうか。
情報源: 2017 Giant Bicycle [PROPEL ADVANCED SL 0]
●PROPEL ADVANCED PRO 1
Advanced-Gradeのカーボンフレームと、ISPではなく、普通に上げ下げのできる「ベクターカーボンピラー」を採用した、PROPEL ADVANCED PROのセカンドグレード。ステアリングコラムは上側1-1/4インチ径、下側1-1/2インチ径の「OverDrive 2」となっています。
メインコンポーネントはシマノ・アルテグラで、クランクは52×36のプロコンパクト。ホイールはジャイアントの「SLR1 AERO Carbon」を装備。チューブレスレディのカーボンエアロホイールです。そしてブレーキは、もちろんPROPEL専用のエアロVブレーキ。価格は360,000円(税別)で、フレームセット+ホイールよりも安いバーゲンプライスです。
情報源: 2017 Giant Bicycle [PROPEL ADVANCED PRO 1]
●PROPEL ADVANCED 2
PROPELシリーズのエアロ性能はそのままに、Advanced-Gradeカーボンを使用。そしてステアリングコラムを上側1-1/8インチ径、下側1-1/4インチ径の「OverDrive」としてお求めやすくしているのが、PROPEL ADVANCED。PROPEL専用のエアロVブレーキも採用されています。
このPROPEL ADVANCED 2は、メインコンポーネントにシマノ・105を採用し、カーボンフレームのPROPELシリーズとしてはもっとも安価です。クランクは50×34のコンパクトドライブ。ビギナーでも手に入れやすく、これ1台でなんでもカバーできる存在です。価格は210,000円(税別)です。
情報源: 2017 Giant Bicycle [PROPEL ADVANCED 2]
●PROPEL SLR 2
PROPELシリーズのエアロ性能を、GIANTが誇る軽量アルミ「ALUXX SLR」フレームで再現したモデル。「OverDrive 2」コラムも採用し、アルミらしいキレのある走りと確かなハンドリングを提供します。カーボンフレームのPROPELと異なり、一般的なキャリパーブレーキを採用。価格は190,000円(税別)です。
情報源: 2017 Giant Bicycle [PROPEL SLR 2]
以上、2017年モデルのPROPELシリーズ(の一部)を紹介しました。PROPELシリーズ全モデルは、下記リンク先でどうぞ。
リンク: 2017 Giant Bicycle [ BIKES ] ON-ROAD PERFORMANCE
リンク: 2017 Giant Bicycle
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。