FELT(フェルト)は、リオデジャネイロオリンピックに出場する自転車女子団体追い抜きのアメリカ代表チームに、トラックバイクのスペシャルモデル「TA FRD」を提供します。最大の特徴はなんといっても、こちら。
このクランク一体型チェーンリングなのですが、よく見ると……。
左側に付いているのです。
通常、自転車のクランク&チェーンリング、チェーン、ギア等のドライブトレインは、右側についています。しかし、この「TA FRD」では、左側。
自転車のトラック競技は左回り。バイクの左側から常に風、ヨーアングルが発生していていること、そしてドライブトレイン側から風が当たった方が速く走ることができるというデータを得て、それに特化した形状としています。
室内競技場において常に左側から風が来ていることを考慮して、左右非対称の設計としています。
チューブ形状も左右非対称です。
すでに今年3月の世界選手権でドライブトレインを左側に配したバイクを投入、団体追い抜きで4分16秒180の世界新記録をマークして優勝しています。FELTは「さらに3.5秒の短縮が可能」という見解を示しているそうですが、リオでの結果はいかに?
リンク: FELT公式サイト | Pursuit for Gold – The Felt TA FRD
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。