自転車でも徒歩でもよく通る道路沿いに、気になる石碑があるのです。以前は何の石碑なのかまったくよくわからなかったものも、Ingressのポータルになることで、とりあえず「何なのか」はわかるようになったものもあります。

そんな“石碑系ポータル”を、自転車で出かけたついでに改めてチェックしてみました。

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鶴見川の支流である麻生川沿いに、川崎市麻生区役所の柿生分庁舎というものが建っています。その敷地内にあるふたつの石碑。

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ポータル名は「明治三十七八年役記念碑と招魂碑」とあり、日露戦争以降の戦没者を慰霊する碑であることはわかりました。でも、2つあるわけで。

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右、「明治三十七八年役紀念碑」。記念ではなく紀念。意味は同じですけど。こちらが、日露戦争の慰霊碑ですね。よくみると「希典書」とあり、乃木希典の揮毫であることがわかります。明治39年に建てられたものだとか。

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左、「招魂碑」。こちらは昭和30年に建てられたもので、裏面を見る限り、西南の役から太平洋戦争までの、この土地の戦没者を慰霊する目的と思われます。こちらの揮毫は当時の靖国神社宮司のようです。

なるほど。それで2つ建ってるわけだ。

さて、この近くにもうひとつ気になるものがありました。

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こちらも自転車で前をよく通るんです、題目塔。

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Ingress上では「寛政二年の題目塔」。でもこれ「一一年」、「寛政11年」ですよね。

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題目塔には日蓮宗の「お題目」、つまり「南無妙法蓮華経」が書かれています。

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麻生村、片平村、能ヶ谷村、三輪村、金井村、奈良村の村名が彫られていますね。

面白いのは、この村の現在。もともと隣接していたわけですが、

麻生村=神奈川県川崎市麻生区
(ここでいう麻生村は上麻生村と下麻生村の総称?)
片平村=神奈川県川崎市麻生区
能ヶ谷村=東京都町田市
三輪村=東京都町田市
金井村=東京都町田市
奈良村=神奈川県横浜市青葉区

というように、3つの市に分かれています。今でも文化圏的にはかなり近いですけどね。

うん、なかなかいいです、石碑系ポータルめぐり。このへんに土地勘がない人にとってはかなりどうでも良い話なような気がしますが、個人的には面白い発見でした。

結局何の話かというと、自転車×Ingressで効率良くポータルを巡るのも良いのですが、徒歩以上クルマ未満の機動性を活かして、たまには気になるポータルをじっくり観察してみたり、調べてみたりするのも良いんじゃないか……と思うのです。

(Gen SUGAI)