消費税が上がってしまったのはしかたがない、円安の影響でいろいろなモノの値段が上がっているのも、今さら言っても始まりません。そんな状況をものともせず?今年もやってきました「20万円で始めるロードバイクライフ」。昨日のグッズ編に続き、今日はいよいよバイク編です。
昨日のグッズ編はこちら。
消費税8%になった今だけど、20万円で始めるロードバイクライフ2014・グッズ編
グッズ編では、まず最初に買いそろえておきたいアイテムとして21品目を挙げました。その合計金額は、消費税8%込みで「91,022円」でした。総予算が20万円ですから、残りは「108,978円」。この金額に収まるロードバイク完成車、それも通販主体のブランドやホームセンターで売っているようなロードバイクルック車ではなく、ちゃんとしたショップで購入できるものを8車種挙げてみました。
なお、価格は税別で記載しています。
●FELT Z95 89,800円
FELTのエンデュランス系ロード「Zシリーズ」は、レーサーの「Fシリーズ」とは違ってリラックスポジションを取ることができます。フレームはアルミでフォークはカーボン(アルミコラム)。タイヤは700×25Cと、ロードバイクとしては少々太めのものを装備。補助ブレーキレバーも付いています。
コンポーネントはシマノ・ソラで、フロントギアは50/34、リアスプロケットは11-32Tの9スピード。サイズは3種類用意されています。
●GIANT DEFY 3 100,000円
ジャイアントの入門ロードバイクとして定番モデルである、DEFY 3。もちろん、上体のリラックスしたエンデュランス系の設計で、タイヤは700×25C、補助ブレーキレバーも付いているなど、とっつきやすい構成となっています。
アルミフレーム&カーボンフォーク(アルミコラム)で、メインコンポーネントはシマノ・ソラ。フロントギアは50/34Tで、リアスプロケットは11-32Tの9スピードです。サイズは、430(XS)、465(S)、500(M)、535(ML)と4種類用意されています。
●MERIDA RIDE 800 73,238円
メリダの入門グレードで、今回挙げた中ではもっとも安価なロードバイク。アルミフレームとカーボンフォークの組み合わせで、フレームはやはりロングライド向きの設計になっています。
コンポーネントは、リア8速のシマノ・クラリスが使われていますが、クランクは社外品(FSA)です。そのフロントギアは50/34T、リアは11-32T。タイヤは700×25Cです。サイズは44cm〜54cmまで、5種類が用意されています。
●CENTURION HYPERDRIVE 500 85,000円
今回挙げた8車種の中では、どちらかと言えばロードレーサーらしい設計の、CENTURION HYPERDRIVE 500。タイヤは700×23Cで、補助ブレーキレバーも付きません。価格は安くても、本格的なスポーツ走行を楽しみたい人、やがてはバリバリのレーサーにステップアップしたい人に良いでしょう。フレームのヘッドチューブと呼ばれる部分(ハンドルの高さに関わる)が、短いというわけではないのだけれど、それほど長めには取られていません。
アルミフレーム+カーボンフォーク(アルミコラム)の組み合わせで、上下異径ヘッドが採用されています。コンポーネントはシマノ・クラリス、フロントギアは50/34T、リアスプロケットは11-32Tの8スピードです。
●BIANCHI VIA NIRONE 7 ALU – CLARIS 8SP COMPACT 83,000円
ビアンキのエントリーモデルとして人気の、アルミロード「ニローネ」シリーズ。その中でもいちばん安価な、シマノ・クラリス仕様です。ニローネもエンデュランス系ロードですが、ヘッドチューブが極端に長いというわけでもなく、またタイヤも700×23Cを採用しているのが特徴です。フォークはアルミコラムのカーボンフォーク。フロントギアは50/34Tで、リアスプロケットは11-30T。
サイズは、44/46/50/53/55/57と豊富に用意されています。ただし人気モデルですので、あまり在庫は期待できないかもしれません。
●SCWINN FASTBACK 2 88,000円
シュウィンのオーソドックスなアルミロードバイクです。ヘッドチューブは、やや長めの設計。フォークは、アルミコラムのカーボンフォークです。補助ブレーキレバーは付きませんが、タイヤは700×25Cと、ビギナー向け、エンディランス系のチョイスになっています。
コンポーネントはシマノ・ソラで、フロント50/34T、リアは12-28Tの9スピード。今どきの入門グレードとしてはそれほど大きなスプロケットではありませんが、ロードバイクとしてはふつうの構成です。
●TREK 1.1 85,000円
トレックのラインナップにも、今回の予算に収まるモデルがありました。それがこのアルミモデル「1.1」です。トレックのロードバイクで、もっとも安価なモデル。もちろん、快適性を重視してハンドルが低くなりすぎないようにしたフレーム設計です。
コンポーネントはシマノ・クラリス。フロントギアは50/34T、リアは11-28Tの28スピードです。タイヤは700×25C。トレックらしく、パーツは「ボントレガー」ブランドが多く採用されているので、見た目の統一感が図れているのが特徴です。サイズは6種類用意されています。
●SCOTT SPEEDSTER 45 100,000円
スコットのアルミロードバイク「スピードスター」シリーズは、上位モデルに通ずるエアロデザインを取り入れているのが特徴です。カーボンフォーク(アルミコラム)も、もちろんエアロデザイン。見た目の質感もなかなか高いです。ヘッドチューブは長めの設計で、サイズはXXS/47、XS/49、S/52、M/54、L/56、XL/58の6種類が用意されています。
SPEEDSTER 45は、シマノ・ソラ完成車です。フロントギアは50/34T、リアスプロケットは11-30Tの9スピード。タイヤは700×25Cです。
というわけで、8車種挙げてみました。全体的に見ると、昨年版ではシマノ・ティアグラ完成車を挙げることができていたのが、今回はソラやクラリスの完成車になっています。やはり、モノの価格が上がった影響は出ていると言えるでしょう。
それでも、先のグッズ編と合わせて、消費税が8%になった今でも、コミコミ20万円でロードバイクライフは(少なくともモノの面では)スタートさせることができます。前回挙げた物も今回挙げた物も、安価ではありますが極端な安物ではありません。昨年同様、ちゃんと名の通ったブランド/メーカーのものを挙げています。
前回冒頭に書きましたとおり、もっと安いロードバイクも世の中にはあります。そういうものが欲しい方は、そういう情報をお探しください。また、「やっぱりドロップハンドルのロードバイクかっこいいなぁ」とか「スポーツとして自転車に乗ってみたい、チャレンジしてみたい」という気持ちがとくに無くて、通勤通学やツーリング主体の使い方であれば、クロスバイクのほうが向いているし、8〜10万円もあればなかなか良いクロスバイクが買えることも事実です。
「いや、それでもロードバイクが欲しいんだ!コミコミ20万円で!」
そんなあなたにとって、イメージを膨らませるための参考になれば、幸いです。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。