2023年モデルのTREK Domane AL 3 DISC(Gen 3)に、12速のシマノ・GRXを導入しました。
気持ちが「GRXにしたい!」から「GRXにするぞ!」に変わった前回の記事は、こちら。
ゴールデンウィークの後半には、シマノ・ソラ仕様での最後のサイクリングを楽しみました。
そして、パーツが揃うのを待つこと約1ヶ月、そしてショップでの1週間の載せ替え作業を経て、12速GRXを搭載したDomane AL 3 DISCが私の手もとにやってきました。その間、12速GRXのDi2仕様も発表になりましたが、気にしない!
10-51Tの存在感がすごい
GRXになった自転車が目の前に運ばれてきたときの第一印象は、もちろん、
「存在感が、すごい」
……です。
そう、10-51Tのカセットスプロケットが!
筆者のもう1台の愛車であるSPECIALIZEDのハードテールMTB「CHISEL」と、ほとんど同じ大きさのカセットスプロケットなのです。
12速GRXのためにマイクロスプライン対応のホイールを組んでもらう
12速のGRXを1×12で使うには、10-51Tのカセットスプロケットを取り付けるために「マイクロスプライン」のフリーボディが必須です。しかし、完組ホイールの選択肢が少ないという問題がありました。非マイクロスプラインのホイールを買ってフリーボディを交換する方法もありますが、やはりラインナップと在庫の両面で選択肢が限られます。
ある程度はコストを抑えたかったこともあり、フリーハブ(リアハブ)はシマノ・SLXを選択しました。O.L.D142mmでマイクロスプラインのハブが、ちゃんと用意されているんですね。
そして、DT SWISSのリム「RR421db」とSAPIMのスポークで組んでもらいました。
フロントハブは在庫や納期の関係で「HB-RS770」になりました。前後でハブの色が異なる結果となりましたが、カセットスプロケットの存在感がすべてを隠してくれます。
この前後ホイール、とくに重量は測っていませんが、完成車に付属していたホイールと比較すると恐らく400gほど軽くなっているのではないかと思います。まあ「何に交換したって軽くなる」というくらい、標準のホイールが重たいのですが。
かかった金額は、12速GRXの純正カーボンホイール「WH-RX880」のフロント1本分くらい——といったところでしょうか。
GRX化といってもDomane ALをグラベルロードに仕立てたいわけではなかったので、タイヤはオンロード用の700×32C。飛行機輪行したいので、チューブドでの運用です。
フロントシングルなので、左レバーがすっきり。
ハンドルとステムは、完成車のものをそのまま再利用です。
ブレーキキャリパーは「BR-RX820」ではなく「BR-RX400」を使用し、クランクセットも「FC-RX820-1」ではなく「FC-RX610-1」とするなど、ちょっとずつ予算を抑えている部分があります。それでも結果として、工賃を含めるとシマノ・105を搭載する現行の「Domane AL 5(Gen 4)」が買えるほどの金額がかかりました。
「結構な金額になったな」とは思いつつも、自分だけの1台が出来上がった気がして、とてもうれしい気持ちになったのも事実です。
使用感については、また改めて。
(SUGAI Gen)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。