ここ、3〜4年でしょうか。「ロードバイクが高くなりすぎている」「これから始めるにしても、続けるにしても高すぎる」という声がよく聞かれるようになりました。本当にロードバイクは「高くなっている」のでしょうか。
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結論から言えば「高級化が進んでいる」けれど「普及グレードも確実に存在」しています。見栄を張るコストが高くなった、もしくは見栄を張ること自体が難しくなったとは、言えるでしょう。
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例えばTREK(トレック)の「Madone SLR 9 Gen 7」 は、シマノ・デュラエースDi2を搭載して1,770,890円(税込)という価格設定です。
情報源: Madone SLR 9 Gen 7 – Trek Bikes (JP)
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フレームのグレードが下がりコンポーネントもシマノ・105Di2となる「Madone SL 6 Gen 7」で、824,890円(税込)。グッとお安くなりますが、それでも税込80万円を超えます。近年、こういう感じの価格設定のロードバイクが増えてきたのは確かです。
リンク: Madone SL 6 Gen 7 – Trek Bikes (JP)
でも、ここでいう「高くなった」のは、同じものを以前と比較して値上がりしたというよりも、より高級なモデルが登場したというのが実態でしょう(原材料コストや為替の影響で「高くなった」のは、むしろ10万円以下のクロスバイクのほうが顕著です)。
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引き続きTREK製品を例に出すと、セカンドグレードのフレームに機械式12速のシマノ・105を組み合わせた「Émonda SL 5」なら、399,190円(税込)で買えます。
リンク: Émonda SL 5 – Trek Bikes (JP)
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アルミフレームのレーシングモデル「Émonda ALR 5」なら、コンポーネントは同じく機械式12速のシマノ・105で、価格は318,890円(税込)です。
リンク: Émonda ALR 5 – Trek Bikes (JP)
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アルミフレームで、オールロードとも呼べる多様性が魅力の「Domane AL 5 Gen 4」なら、価格は296,890円(税込)と30万円を切ってきます。
リンク: Domane AL 5 Gen 4 – Trek Bikes (JP)
TREKのような総合スポーツバイクメーカーでも、リムブレーキ仕様で10万円ちょっとで買えるようなロードバイクをやめてしまうご時世なので、それも含めて「ロードバイクが高くなった」と感じるのは、無理のない話です。しかし、比較的手が届きやすい価格のロードバイクもたくさんあります。また、アルミフレーム+リムブレーキのロードバイクを10万円台前半で用意しているメーカーも、まだまだあります。
確かに高価なロードバイクは増えました。でも、見栄を張らなければ、選択肢は意外と豊富です。
(SUGAI Gen)