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  • 投稿の最終変更日:2023年9月25日
  • 投稿カテゴリー:コラム / ニュース
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日本ヘルメット工業会、日本自転車競技連盟、製品安全協会の三者が、「自転車用ヘルメットに関する安全基準を満たす製品について」という資料を作成・配布しています。

情報源: 自転車用ヘルメットに関する安全基準を満たす製品について | 製品安全協会CPSA

この資料では、自転車ヘルメットの安全基準として、下記のものが簡単に紹介されています。

・SG(製品安全協会)
・JCF公認/JCF推奨(日本自転車競技連盟)
・CE EN1078(EC指令)
・CPSC1203(米国消費者製品安全委員会)

そして、後半にけっこう衝撃的なことが書いてあるのです。

製品名こそ書かれていませんが、量販店の店頭やAmazonなどで人気で、街で着用している人を見る機会も多いあのヘルメットが掲載されています。その上で、

これらの ヘルメットでは、自転車転倒時における頭部保護には SG/JCF/CE EN1078/CPSC1203 等の安全基準を満たせません。

また CE マーク適合製品であっても(EN1078 ではなく)「EN812(軽作業帽)」は耐衝撃性が低く、障害物に 頭をぶつけるなど、静的な物体から着用者を保護するためにのみの性能に限定されます。よって自転車転倒時 における頭部保護には SG/JCF/CE EN1078/CPSC1203 等の安全基準を満たさないため、注意が必要です。

——と書かれているのです。

これを見た後、量販店の自転車売り場で当該ヘルメットと思われるものを見てきましたが、片方の製品は「CE EN1078」とパッケージに記載があり、片方の製品については「CE EN812」の刻印がありました。

自転車用を謳いながら実は軽作業用であったり、CE EN1078適合を謳いながら事実ではないことがあるならば、一般消費者は何を信じればよいのでしょう。しかも、専門店ではないとは言え名の通ったリアル店舗でそれらが売られているなんて。

同時に、それらのヘルメットがメジャーメーカーのものと比べるとかなり安価であるのも事実。「安ければよいというわけではない」ということを、実にわかりやすく示してはいますね。

(SUGAI Gen)

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