GIANT(ジャイアント)が、クロスバイクタイプのE-BIKE「ESCAPE R E+」を発表しています。
GIANTが「走る楽しさを身近にするEバイク」を謳う、ニューモデルのESCAPE R E+。初心者でも扱いやすいフレーム設計としているほか、油圧ディスクブレーキや幅広タイヤの採用により安心して走ることができるのが特徴です。
そのルックスはというと——従来からラインナップにあった「ESCAPE RX-E+」と酷似!
ぱっと見では、まったく違いがわからない。デザインが同じどころか、フレームのジオメトリ(各部の寸法)も、この両者は同じなのです。既存のRX-E+と新しいR E+の、共通点と違いは何か。表にまとめてみました。
ESCAPE RX-E+ | ESCAPE R E+ | |
---|---|---|
一充電あたりの走行距離:SPORTモード | 90km | 80km |
一充電あたりの走行距離:ACTIVEモード | 110km | 95km |
一充電あたりの走行距離:TOURモード | 150km | 132km |
一充電あたりの走行距離:ECOモード | 225km | 200km |
サイズ | 445(XS)、485(S)、525(M)mm | 445(XS)、485(S)、525(M)mm |
重量 | 20.0kg(445mm) | 19.7kg(445mm) |
フレーム | ALUXX SL-Grade Aluminum OLD142mm | ALUXX SL-Grade Aluminum OLD142mm |
フォーク | ALUXX SL-Grade Aluminum、OverDrive Column 12mm Axle | ALUXX SL-Grade Aluminum、OverDrive Column 12mm Axle |
シフト段数 | 10 | 9 |
変速パーツ | シマノ・ティアグラ | シマノ・アリビオ、アルタス |
チェーンリング | 44T | 44T |
スプロケット | 11-32T 10S | 11-36T 9S |
タイヤ | MAXXIS RE-FUSE 700×32C | GIANT S-X3 W/K-SHIELD 700×38C |
ブレーキセット | TEKTRO HD-M275 160mm(油圧式ディスク) | TEKTRO HD-M275 160mm(油圧式ディスク) |
モーター | GIANT SYNCDRIVE SPORT | GIANT SYNCDRIVE CORE |
最大トルク | 70Nm | 50Nm |
最大ケイデンス | 110rpm | 100rpm |
バッテリー | GIANT ENERGYPAK SIDEPULL 500、36V-13.8Ah | GIANT ENERGYPAK SIDEPULL 400 36V-11.3Ah |
コントローラー | GIANT RIDECONTROL EVO | GIANT RIDECONTROL DASH( in 1) |
ディスプレイ | GIANT RIDECONTROL EVO | GIANT RIDECONTROL DASH(2 in 1) |
フロントライト | 付属する | 付属しない |
価格 | 308,000円(税込) | 297,000円(税込) 2022/2/1より330,000円(税込) |
注目したいのは、上記の表の後半です。まずモーターの名称が異なっているだけでなく、R E+のほうが最大トルクも最大ケイデンス(アシストが働くペダル回転数の最大)も小さい値となっています。
RX-E+が搭載する「GIANT SYNCDRIVE SPORT」は「パワフルかつスムーズ」、そして今回発表されたR E+が搭載する「GIANT SYNCDRIVE CORE」は「軽量かつ静粛性が高く」かつ「自然でスムーズ」と、目指すところが少し異なっているんですね。
変速段数は、RX-E+が10段で、R E+が9段。この点についてはRX-E+のほうがワンランク上です。ただ、スプロケットの歯数(後ろのギアの歯数)は、RX-E+が最小11T〜最大32T、R E+が最小11T〜最大36T。R E+は変速段数こそRX-E+より1段少ないものの、平坦から急な登りまで対応できるワイドなギアを備えていることがわかります。
R E+には2 in タイプの洗練されたコントローラーが標準装備されているのもポイント。ただ、R E+にはライトが標準装備されていません(別売オプション)。
細かいところでは、R E+のほうがタイヤがひとまわり太く、とくに初心者の方にとっては安心感があります。
ESCAPE RX-E+は「高いスポーツ性能と扱いやすさ兼ね備えたE-BIKE」、そして今回の「ESCAPE R E+」は「さらにとっつきやすさを重視したE-BIKE」と言えそうです。表には入れなかったもっと細かいところで言えば、サドルやグリップなど体に触れるパーツについては、R E+のほうがよりコンフォートなものを装備しています。そんなところからも、両者のコンセプトの違いが見て取れます。
ESCAPE R E+の価格は、297,000円(税込)です。
[追記] 2022年2月1日より価格は330,000円(税込)。
製品情報: 2022 GIANT Bicycles | ESCAPE R E+
スペシャルサイト: 2022 GIANT Bicycles | ESCAPE R E+
情報源: 初心者でも扱いやすいEクロスバイク「ESCAPE R E+」を発売 – News
なお、女性向けブランド「Liv」からは「ESCAPE R W E+」が発表されています。
こちらは375(XXS)mmと445(XS)mmの2サイズ展開、価格は297,000円(税込)です。
製品情報: 2022 Liv Cycling | ESCAPE R W E+
[追記] 2022年2月1日より価格は330,000円(税込)。
[2022/1/21 追記] 2022年2月1日からの新価格を記載しました。
(SUGAI Gen)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。