冬のサイクリングに欠かせないのは、しっかりとした防寒性能をもつ冬物のグローブだ。
この季節に素手で自転車に乗れる人は、すごいなと思う。
さて、先日もポタリングに出かけようと思い、支度をして最後にウインターグローブを手に取ってみると、表面がポロポロと剥がれてしまった。コーティングされたポリウレタンが加水分解したようだ。
仕方がない……ということで、ずいぶんと古いグローブを引っ張り出してきた。
今から20年以上前に入手した、スペシャライズドのウインターグローブだ。ポリエステル100%、つまりフリース素材でできている。
滑り止めの突起がついている。さすがに縫い目などがボロボロになっていて、右手のほうは滑り止めが切れかかっているが、この冬は大丈夫そう。
イタリア製と書いてある。そして、ダイワ精工(現・グローブライド)のロゴが時代を感じさせる。
このグローブが長持ちしている理由のひとつは、使用頻度が低いから。当初から気に入ってはいたが、他にもウインターグローブは持っていて、ローテーションで使っていた。本当に寒い時期は自宅と駅の行き来くらいしか自転車に乗らないこともあって、酷使されたわけではなかった。
また、シンプルな作りでポリウレタンのコーティングも使っておらず、縫製もある程度ちゃんとしていたおかげで、ここまで持ち堪えているのではないだろうか。
さすがに、この冬の間に新しいグローブを買おうかとは思っているが、2021年になっても使えているこのスペシャライズドのグローブには感謝したい。長く使えるというのは、やはりよいことだ。
(SUGAI Gen)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。