複数の自転車を所有していると「セカンドバイク」という言葉が出てくることがあります。たいていは、メインのスポーツ自転車があって、それとは別に「メインより気軽に使える」ものがセカンドバイクと呼ばれるのではないでしょうか。
私も心なの中では、あるときはカーボンのロードバイクだったり、もしくはXCバイクだったり、何かしらスポーツバイクが「メイン」として存在していて、クロスバイクやフォールディングバイクがセカンドバイクでした。
でもこのご時世、日常的に使える自転車こそが「メイン」を張るのにふさわしいと思いませんか? そんなわけで、個人的に今欲しいと思うファーストバイクに据えたい「生活のための自転車」を6つ挙げてみます。
ASAHI OFFICEPRESS-e
「サイクルベースあさひ」でおなじみ、ASAHIブランドの電動アシストクロスバイク。フェンダーやバスケットを標準装備したものの中では、なかなかシャープなデザインをしていてかっこいいのではないでしょうか。エコモードで約100kmと、アシスト走行距離は十分です。ディスクブレーキ採用なのも◎。
価格:129,980円(税込)
リンク: OFFICEPRESS e(オフィスプレスe)|製品情報|サイクルベースあさひ
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BRIDGESTONE MARKROSA M7
ブリヂストンはこのMARKROSA(マークローザ)シリーズを「スポーツバイク」と位置付けたいようですが、現実的には「スポーティなシティサイクル」といったところ。でも、その塩梅がよかったりするんですよね。「MARKROSA M7」は、そこらへんの純粋なスポーツ車として販売されているミニベロよりも、軽快に感じてしまうほどの走りの良さが魅力です。
価格:45,800円(税別)
リンク: マークローザ | ブリヂストン グリーンレーベル | 自転車 | ブリヂストンサイクル株式会社
YAMAHA PAS minä
シティサイクルタイプの電動アシスト自転車が、どうしても拭い去ることができない野暮ったさ。そこに「北欧テイスト」を持ち込んで頑張っているのが、ヤマハのPAS minä(パス ミナ)です。2015年に発売された当初は女性チームが開発したことが強調されていて、実際のところ「女性向け」ということなんでしょうが、性別を問わず使えるモダンなデザインだと思います。2021年モデルでは、走行状況に応じてアシストモードを自動調整する「スマートパワーモード」を新たに搭載しました。
価格:126,000円(税別)
リンク: PAS minä – 電動自転車 | ヤマハ発動機
Cannondale Treadwell EQ
アメリカのスポーツバイクブランド(の日本代理店)は、ときどきこういうシティバイクを日本市場に投入し、数年でやめて……というのを繰り返すわけですが、2020年モデルで登場したCannondale(キャノンデール)のTreadwell(トレッドウェル)は、無事に2021年モデルが登場! 安楽なポジションとそこそこのスピードで、街乗りを楽しみたい1台です。
価格:89,000円(税別)
リンク: Treadwell EQ | Fitness Bikes | Cannondale
BRIDGESTONE TB1e
上で紹介したMARKROSAもそうですが、ブリヂストンは「シティサイクル寄りのスポーツサイクル」もしくは「スポーツサイクル寄りのシティサイクル」に妙なこだわりをもっているようです。電動アシストクロスバイクの人気モデル「TB1e」も、ホイールが27インチだったり、リアにローラーブレーキを採用したりと「らしい」フォーマット。でもフレームがしっかりしているのと、27インチの径(700Cクロスバイクより大きい)を活かした走りは、確かにスポーティです。
価格:129,800円(税別)
リンク: TB1e | スポーツ向け自転車 | 電動アシスト自転車 | ブリヂストンサイクル株式会社
DAHON Route
DAHON(ダホン)のエントリーモデルである「Route(ルート)」。変速段数は7段ですが、別にそれで足りないということもないでしょう。12.2kgという重量も軽いとは言えないですが、重たいわけでもなく、これで輪行することだってできます。折りたたみのしやすさはDAHONの他のモデルと変わりませんし、フェンダーが標準装備されていたり、ハンドルの高さが簡単に調節できたりといった点は、上位モデルより優れています。街乗りメインでたまに折りたたんで持ち運びたい——という使い方なら、これで十分どころか「ベストバイ」でしょう。
価格:51,000円(税別)
リンク: Route – PRODUCT | DAHON OFFICIAL SITE – ダホン 公式サイト
スポーツサイクルに親しんでいると、どうしても自転車をスポーツサイクル中心の目線で考えがちですが、毎日の生活を豊にしてくれる普段使いの自転車の価値も、もう一度見直したいと思う今日この頃です。
※本稿執筆段階では、多くのメーカー・代理店で2021年モデルが在庫僅少や納期未定といった状態になっています。詳しくは取扱販売店にお尋ねください。
(SUGAI Gen)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。