Cannondale(キャノンデール)が5月に発表した、新型フルサスXCバイク「Scalpel(スカルペル)」には、FlexPivot(フレックス・ピボット)となる新機構が採用されています。
同社のニュースリリースには『特許取得済みのカーボン ファイバー製のフレックスゾーンは、ホルストリンクピボットのように機能するため、ボルトとベアリングが 不要になり、その分軽量化を実現』と書かれています。正直、これを読んだだけではわからん!
冒頭に書きましたとおり、Scalpelの位置付けはデビュー当初から一貫して「XCバイク」です。現在は一般的なフルサスですが、初代モデルはソフテールでした。
さて、従来型2020年モデルのScalpelを見ると、リアエンド付近にはホルストリンクが無い構造をしています。
これは近年のフルサスXCバイクにおいては、珍しいことではありませんね。
一方、5月に2021年モデルとして発表された新型Scalpelは、こうなっています。
この部分にホルストリンクが無いという点は変わりませんが、見るからに薄い形状をしています。これは「この部分を板バネにしてしならせることで、リンクがあるのと同じような効果があります!」ということなんだそうです。ボルトもベアリングもないので、当然ながら軽量・シンプルにもなっています。
このへんの思想は、極めて「初代っぽい」感じがしますね。そう思うのは結構なおじさんですけど。
従来モデルより1.5°寝たヘッドアングルと1.0°起こされたシートアングル、そしてLeftyフォークではオフセットを55mmとした「アウトフロントジオメトリー」により、ダイレクト感のあるペダリングフィールと、安定感の増したステアリング性能を両立させているとのことです。
ホイールサイズは29erのみで、日本で展開されるのは以下の2モデルとなります。
Scalpel Carbon 2(税別590,000円)
リンク: Cannondale Scalpel Carbon 2 | Best Full Suspension XC Race Mountain Bike
Scalpel Carbon 4(税別390,000円)
リンク: Cannondale Scalpel Carbon 4 | Best Full Suspension XC Race Mountain Bike
(SUGAI Gen)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。