スポーツ自転車が好きで今までに何台も乗ってきたり、常に何台も保有している人は少なくないと思いますが、みなさんがいちばん購入している自転車メーカー・ブランドはどこでしょうか。
私の場合は、なんと(?)GT(ジーティー)なのです。
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以前に「私が平成の時代に乗った自転車たち」でも紹介しましたが、大人になって初めて購入したスポーツ自転車はGTの「NOMAD LTD(ノマド・リミテッド)」でした。
2001年頃、GTの取り扱い代理店であるライトウェイプロダクツジャパンは、GTのクロスバイクやコンフォートMTBなどを確か「ラクだの自転車」というキャッチコピーを付けて売り出していました。
このNOMAD LTDは、トリプルトライアングルデザインのタフなアルミフレーム、700×38Cのタイヤ、フロントサスペンションやサスペンションシートポストを備えた、当時のクロスバイクとしては標準的な構成。持った感じはさすがにずっしりしていましたが、走りはなかなか軽く気に入っていました。
GT ガーディアンタイヤという標準装備のタイヤの乗り心地がよいことも、特徴のひとつです。
ただ、このNOMAD LTDを購入したあとにちょっとした事件が起きます。
GT Bicycles、厳密にいえばSchwinn/GT(当時、シュウインとGTがひとつの会社になっていた)が連邦倒産法第11章、いわゆるチャプター11となってしまいました。ただ、そのことによってなぜか、私はGTというブランドに妙な愛着をもつことになりました。
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それはやっぱり、このトリプルトライアングルデザインが格好よかったからなんですね。その理屈はともかく、このカタチがよかった。
※もちろん、理屈はちゃんとあります。
リンク: TECHNOLOGY – GT Bicycles 日本語公式サイト | MTB,BMX,グラベルロード
Schwinn/GTはパシフィックサイクルに買収されるのですが、同社がGTというブランドを大事に扱うことはありませんでした。2002年モデルは(事実はどうだか知りませんが)ありもののフレームを色だけ変えたような印象でした。
ただ、そんな2002年モデルの中でも私には輝いて見えたのが、こちら。
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ハードテールのオールマウンテン「AVALANCHE 1.0(アヴァランチェ)」です。ショップに在庫していて、2002〜2003年の年末年始の多忙期を「これを乗り越えたらAVALANCHE買うんだ!」という気持ちで頑張り、そして無事に購入した1台でした。
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その後XCモデルの「ZASKAR TEAM(ザスカー チーム)」に乗り換え。こちらはごらんのような構成で、今で言うグラベルバイクみたいな使い道になっていました。
このZASKAR TEAMは2004年モデルで、パシフィックサイクルが少しGTに対してやる気を出した時期のもの。2001年モデルまでのものと比べると簡素に感じられる作りで少々寂しい感じがしたのも事実ですが、それでもやっぱり、このカタチが気に入ったのです。
AVALANCHEもZASKARも私の手を離れ、一時期は1台もGTを所有していない時期が続きましたが、2017年には4台目のGTを手に入れることになります。
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グラベルロード「GRADE(グレイド)」のエントリーモデルである「GRADE ALLOY CLARIS」です。
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GTはトリプルトライアングルデザインじゃなくっちゃね!(わたくし的には)
パシフィックサイクルがドレル・インダストリーに買収され、キャノンデール等多くのブランドを抱える同社の「いちブランド」となっているGTですが、未だにこうしてトリプルトライアングルフレームが作られ続けているのは、やはりひと目見て伝わる「らしさ」だからではないでしょうか。
ちなみに2020年モデルから順次、新しいトリプルトライアングルフレームが採用されています。
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例えばこちらの、AVALANCHEシリーズ。
シートステーとシートチューブが接続されていません。
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「フローティングステイ・トリプルトライアングルフレーム」と名付けられ、快適性や路面追従性が高められているとのこと。今までのトリプルトライアングルフレームとまったく話が違う!と思いつつ「これはこれでかっこいいな」と思ってしまえるくらいには、私はGTが好きなのです。
関連記事: GT 2020年モデル:新しいトリプルトライアングルフレームを採用したMTB「AVALANCHE」シリーズ – CyclingEX
リンク: GT Bicycles 日本語公式サイト | MTB,BMX,グラベルロード
(SUGAI Gen)