【ライトウェイプロダクツジャパン × CyclingEX タイアップコンテンツ】
Felt Bicycles(フェルトバイシクルズ、以下「Felt」)のロードバイク「FR」シリーズは、レースを筆頭にライダーが高いパフォーマンスを発揮する用途に最適化されたロードバイクです。
カーボンフレームのミドルグレード「FR5」、アルミフレームの「FR30」、そしてエントリーモデルとなる「FR60」の3種類を順にインプレッションする今回の企画。その最後に登場するのは「FR60」(税別89,800円)です。シマノ・クラリスを搭載して税込でも10万円以下というロードバイクですが、その実力やいかに。
インプレッションを担当するライダーは、2018年シーズンまで実業団チーム「ウォークライド・バイク」に所属しJプロツアーを走った高田雄太さん(たかだフレンド)です。
●10万円以下のロードバイクとしてはかなり質感が高い
実際にFR60に触れてみてまずわかったのが、全体的に質感が高いということです。今では各メーカーから、10万円以下で十分な見た目と性能をもったロードバイクが発売されていますが、そんな中にあってもFR60はよくできていると思います。
今回のテスト車は「マットチャコール」というカラーでしたが、フレームはつや消しでロゴはつやありとなっていて、なかなか高級感のある仕上げです。
また、ヘッドチューブは大きいサイズと小さいサイズで径を変えてあったり、シートステーが振動吸収性に配慮された扁平形状になっていたりと、アルミの上位モデルであるFR30と共通の考えで作られていることがわかります。FR30とまったく同じというわけではありませんが、FR30と比較して安っぽく感じるということもありません。
ジオメトリーは、上位モデルのFR30とは少しだけ違っていて、ヘッドチューブは長めになっています。それでも一般的に入門向けとされるロードバイクと比べると短くて、FRシリーズは「ハンドルを下げられる」ことがひとつの個性となっているのだと思います。
●持つとそれなりに重さを感じるが走り出すと軽い
このFR60を押し歩きしてみたり、実際に持ち上げてみると、重量を感じるのは事実です。ただ、持った感じは重たいけれど、いざ走り出してみるとそれがまったく気にならない、むしろ走りの軽さを感じるロードバイクです。
FR30ではボトムブラケットがBB386という大口径のものでしたが、FR60は一般的なBSA(JIS)のBBを採用しています。
径が小さくて剛性がふつうである分、軽いギアを使ってクルクルと回したり、ゆったりとクルージングしている分には上位モデルよりもペダリングが軽快に感じます。これはビギナーにとってはぴったりで、エントリーモデルとして狙いどおりの性能でしょう。
ハンドリングは、Feltのロードバイクに共通する素直で扱いやすいものなので、ビギナーの方がはじめての1台として選んでも、安心してサイクリングを楽しむことができるのではないでしょうか。
●ビギナーに扱いやすいパーツ構成も魅力
エントリーグレードのロードバイクでは、メインコンポーネントはシマノ製でも、ブレーキやクランクなどに他社のより安価なパーツを用いていることが多いのですが、このFR60はクランクもブレーキもシマノ製で統一されています。販売店という立場から見ても、やはりフルシマノであるほうが安心しておすすめできます。
また、ステムやサドルなどのパーツはFelt傘下の「DEVOX」で揃えられていて、1台のロードバイクとして統一感のあるルックスになっている点は、この価格帯では頑張っていますね。
ドロップハンドルがはじめてでも安心してブレーキがかけられるよう、サブブレーキレバーが設けられているのもポイントです。怖さや不安を感じる要素は、ひとつでも少ないにこしたことはありません。
今回、FR5、FR30、FR60と3台のFRシリーズを同じ日にテストしましたが、このFR60のコストパフォーマンスの高さは、いちばんの発見でした。
FR60は、「ロードバイクがほしいけれど自転車本体は10万円以内に抑えたい」という方にはおすすめできます。予算は限られていても、このFR60のように、なるべくちゃんとした1台からはじめてほしいですね。
■Felt FR60 日本限定モデル
フレーム:SuperLite Custom バテッド アルミニウム
フォーク:UHC Performance カーボン、アルミニウムコラム
メインコンポーネント:シマノ・クラリス
タイヤ:700×25C(28Cまで対応)
フレームサイズ:47、51、54、56
価格:89,800円(税別)
■インプレッションライダー:高田雄太(たかだフレンド)
東京都町田市のプロショップ「たかだフレンド」の二代目。クラブチームを有するショップだが、自身は2012年シーズンにプロチームの「キャノンデール・スペースゼロポイント」に加入、Jプロツアーに参戦し研鑽を積む。2015〜2018年の4シーズンは、ウォークライド(ウォークライド・シクロアカデミア→ウォークライド・バイク)に所属した。2019年シーズンは、クラブチームの運営を重視する予定。