自転車メーカーがクロスバイクに標準装備するタイヤは、だいたい重たいもの。とくに、軽快さより耐久性を重視すると、その傾向があります。
ブリヂストンサイクルの「CYLVA F24」というクロスバイクに装着されているタイヤも、700×32Cで約495gだから、それほど軽くはありません。しかしそれは、ユーザーのためを思った結果であったりもするわけです。
ブリヂストンサイクルの「リベルク」というタイヤは、毎日の通勤や通学等で使われることを考えて、タイヤにパンクガードの層を設けて丈夫に作ってあります。また、タイヤのビードと呼ばれる部分がスチールでできており、これも丈夫さにつながります。
リベルクは丈夫であることに加え、接地感、安定感という面では抜群だと思います。実はこのリベルク、ふつうのタイヤだけお店で買うと3,500円以上はするので、クロスバイクの普段使い用タイヤとしては、まずまずのグレードのもの。約495gという重量も、パンクガードをもったタイヤの中では軽いと言っても差し支えありません。
でも、乗り慣れてくるとやはり「もうちょっと軽いタイヤにしたいな」という欲が出てきます。
MAXXIS(マキシス)の「RE-FUSE 700×32C Silkworm」(税別3,200円)は、基本はオンロード向けのタイヤですが、グラベル(砂利道)走行もOK!という位置付けです。ということは、クロスバイクにぴったりと考えてよさそう。
いわゆる「ヤスリ目」のパターンです。こちらのタイヤには「Silkworm」と名付けられたテクノロジーで、十分な耐パンク性能をもたせています。
このタイヤはケブラービードということもあって、330gとまずまず軽量です。リベルクより150g以上軽いわけだから、実際に乗ってみれば確かに実感できます。
どちらのタイヤも耐パンク性能をもたせていますが、比較すればリベルクのほうが丈夫でしょうし、安定感はなかなかのものです。一方で、軽さと実用性のバランスならRE-FUSE Silkworm。フィーリングも、個人的にはRE-FUSE Silkwormのほうが好みです。
タイヤは消耗品ですので、交換するときに違う製品を選ぶと、違いが実感できて面白いでしょう。
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(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。