2017年9月23日(土)に、新横浜の日産スタジアムにおいて「ブリヂストン×日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」が開催されました。以前は「アンカー 日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」と呼ばれていたイベントです。
「日産スタジアムの中と外周を使った耐久レース」というイメージだった同イベント。もちろん今回も耐久レースはあるのですが、レースイベントかというと、そうでもないというか、なかなか一言で表現するのは難しいというか。
しいていえば「ブリヂストンサイクル」と「スポーツ」を中心に据えつつ、ブリヂストンという企業グループや、ブリヂストンが応援するアスリートたちを知る、体験の場だった……という感じでしょうか。
時間帯によってはすごい人気だったんですよ、免震ゴムの体験。東日本大震災における東京での揺れを再現していたようで、ちゃんと?第2波の揺れも来ていました。マンションの8階相当の揺れだとかで、免震ゴムなしだとかなりの揺れです。
オリンピック出場を目指すアスリートのトークショーもありました。トライアスロンの上田藍選手と、パラトライアスロンの秦由加子選手。
水泳の萩野公介選手。金メダリストだけあって、囲み取材があるんですね〜(というのを、遠巻きに)。
その一方で、スタジアムの内外で耐久レースが行われているという不思議といえば不思議な構図。しかし、やはりアンカーの選手は走りがきれいです。
パラ競技を少し体験できるコーナーなんかもあって、こちらはハンドサイクル。
自転車の試乗は、やはり電動アシストが人気。スタジアムなので、搬入アプローチなどを使って坂道を体験できるのがポイントです。
子ども乗せタイプは親子で試乗できるので、とても人気でした。
もちろん、ブリヂストンサイクルのスポーツ車ブランド「ANCHOR(アンカー)」の試乗も。まだ2018年モデルは発表されていませんが、例えばRS系とRL系の違いなどを、スタッフに直接聞くことができました。
場所柄もあるのでしょうが、お客さんの層が、実に多様なのですよ。なんか、ただの耐久レースよりほのぼのした雰囲気があって、個人的には面白いと思いました。
一方、耐久レースのメイン会場はスタジアムの中にあり、そして各体験ブースはスタジアムの外周部分に点在していて、それぞれが孤立しているようにも見えてしまい、その点は少々残念でもありました。とくに、耐久レースは「中で勝手にやっている」印象があったのも事実です。
確かに「ロードバイクで耐久レースに出る人たち」と「子ども乗せ電動アシスト自転車」に乗る層は、商品のターゲットとしてみれば別個の層かもしれません。しかし、ロードバイクで耐久レースに出る人も家に帰ればお父さんであったり、お母さんは電動アシスト自転車が欲しいと思っていたり、お母さんは耐久レースのことなどまったく知らず電動アシスト自転車の試乗会に来たけれど、お父さんはちょうど最近ロードバイクがほしいなと思っているかもしれないし……。
要するに「ライフスタイルとかライフステージってさぁ、もっといろいろ、こう、あるわけじゃん」ということなんです。そこを「B」のマークのもとに、もっと串刺しにできるブランドだと思います。今回、多面性・多様性は感じたので、次があるならこの「串刺し」が実感できると良いですね。
いずれにしても、「エントリーを締め切ったらそれっきり」ではない、自転車のイベントのちょっと新しいカタチがあったことは間違いありません。
リンク: ブリヂストン×日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル
リンク: ブリヂストンサイクル株式会社
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。