台北市内からのサイクリングや、街を歩いている間、台北で展開されている自転車シェアリング「YouBike」を利用している人を数多く見かけました。私もこのYouBikeにチャレンジです。
台北市内の自転車通行環境がどうなっているのか、ひととおりチェックしてみたいと思い、市内にある大きな公園に向かいました。自転車通行環境についての記事は機会を改めるとして、台北に来てからずっと気になっていたアレが、ずらりと並んでいるではありませんか。
台北の自転車シェアリング「YouBike」です。地元と思われる人から外国人観光客まで、多くの人々が利用しており、街中で頻繁に見かけます。せっかくなので自分も使ってみようと思い、会員登録や貸出を行うkiosk端末を操作してみました。
自転車を借りるには現地のプリペイドカード「悠々卡(ようようかー)」が必要とは聞いていましたが、実際にkioskを操作してみると……あれ?SMSが受けられる台湾の電話番号が必要? 今回の旅では日本から持ち込んだiPhoneをそのまま使っていて、現地でケータイを借りたりしていないので、これでは利用できません。
「そうなのかぁ」と思い、一旦あきらめて別の用事へと向かいました。
が、気になってGoogle検索して見ると、会員登録をせずに借りる場合は、クレジットカードさえあれば大丈夫との情報に行き当たりました。
情報源: [交通]You Bikeの借りかた・乗りかた(台北) : 台湾のたびしおり
情報源: クレジットカードがあれば旅行者でも利用可能!台湾の便利なレンタサイクルサービス「YouBike(ユーバイク)」の利用方法を紹介 | ナカジマチカ
情報源: YouBike(レンタサイクルサービス) | 台湾エンタメ・レジャー-台北ナビ
[2017/4/20追記・2020/1/21修正]どうやら利用ごとに2000ニュー台湾ドルがいったんデポジットとして請求され、自転車返却時に戻ってくるようです。(参考)
ならばさっそく!ということで、上記リンク先を参考にしながらkioskに向かうこと数分。確かに、YouBikeはクレジットカードがあれば、借りることができました。ただし、クレジットカードを手に持って、カード番号とセキュリティコードを手入力する必要があります(しかも入力画面が見にくい)。
バイクを選んで借りられる状態になりました。画面で選んだバイクを90秒以内にラックから取り出せば、あとは走り出すだけ。あ、どのバイクを借りるかは、kioskに向かう前にあたりをつけておいたほうが良いでしょう。
バイクはGIANTのmomentumブランド(日本のmomentumとは立ち位置が違います)。
コンポーネントはシマノ・ネクサスの内装3段でした。
Wellgoのペダルです。
丈夫そうなタイヤはサイドリフレクター付きです。
ワイヤー内臓になっていました。
ローラーブレーキとハブダイナモを備えています。テールライトは自動点滅、ヘッドライトも暗くなれば自動点灯します。
フロントバスケットの内側に、ごく基本的な交通ルールとワイヤーロックの使い方が書いてあるので、チェックしておきます。
私が自転車を借りた大安森林公園の周囲には、広めの自転車通行環境が設けられています。まずはこの道を1周してみることにしました。
見た目は日本の「ママチャリ」と同じようなYouBike。不特定多数が利用する自転車シェアリングですから、きっと耐久性重視で重たくて、あまり走りは良くないだろう……と勝手な想像をしていたのですが、いざ走り出すと、これがなかなか速いのです。
台北市内は歩道上にペイントで示された自転車通行環境が多いので、そういった場所ではあまりスピードを出すことはありませんが、いざ漕ぎ出せば想像以上に軽い走りを楽しめる自転車であるのは、悪いことではないでしょう。
「これならもうちょっと乗っていられる」と思った私は、数km離れたホテルの近くにあるステーションまで、このYouBikeで行くことにしました。乗り捨て可能でホテルの近くにステーションがあるとなれば、試さない理由はありません。
気がかりなのは、どうやら自転車通行環境が整備されておらず、車道を通行する区間が結構あるということです。あのスクーターの波に揉まれるのか……。
しかし、歩道上の自転車通行環境がなくなり、車道を通行するしかない場面で「なかなか速い」YouBikeが本領を発揮します。(乗り手の体力に左右されるとはいえ)がむしゃらに漕ぐまでもなく自転車がスピードに乗り、車道を車両らしく走行する性能を持っていることがわかります。市内の中心部だけなら平地が多いので、重さも気になりません。
台北のドライバーやスクーター乗りのアグレッシブな運転におっかなびっくりしながらも、目的のステーションまで結構なペースで行くことができました。
台北のサイクリングマップを入手しておけば、かなり便利に使えるのではないでしょうか。
マップは下記リンク先にあります。
情報源: Taipei City Map | Taipei Travel
会員登録をせずに都度YouBikeを借りる場合、料金は最初の4時間まで10ニュー台湾ドル/30分、4時間以降8時間までは20ニュー台湾ドル/30分、8時間以降は40ニュー台湾ドル/30分。YouBikeで市内をじっくり観光したい場合、立ち寄り地の近くにステーションがあれば、一度返却するという手もあります(ただし後で借りようとしたら自転車が出払っている可能性も、なきにしもあらず)。
[2017/4/20追記・2020/1/21修正]どうやら利用ごとに2000ニュー台湾ドルがいったんデポジットとして請求され、自転車返却時に戻ってくるようです。(参考)
YouBikeのオフィシャルサイトはこちらです。
情報源: YouBike 台北市公共自行車
英語版もあります。また、ステーション/kioskのマップは、スマートフォンアプリで見るのが便利。上記リンク先から入手できます。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。