SPECIALIZEDのロードバイク用サドル「POWER」シリーズ。初めて見たとき、少し変わった形だな……と感じたのですが、それはこのサドルがロードバイク用のサドルとしはやや短いことが原因のようです。そして、その形状には理由がありました。
トライアスロン用サドルような感じが、しないでもありません。実際のところ、POWERシリーズはエアロポジションでも、通常のポジションでも乗ることができるように開発されたサドルでした。
エアロポジションだけで使うなら、当然トライアスロン用のサドルに分があります。しかし、エアロロード等で「どっちのポジションも取りたい」というニーズがあるのも事実。
通常のポジションでもエアロポジションでも使えて、なおかつSPECIALIZED独自のBody Geometryデザインによって、お尻や股間の痛みを感じさせないようになっています。
まさに、エアロロードにぴったりのサドルと言えるでしょう。ちなみに、サドル単品で購入する場合には幅が2種類用意されており、坐骨結節幅に合ったサイズを選ぶことで骨盤を安定させることができます(坐骨結節幅を測るツールが取り扱い店にあります)。
VENGE VIASの完成車に標準装備されているのも、このPOWERサドルなんです。
「POWER」シリーズには、下記の2種類があります。
・POWER EXPERT 16,200円(税別)
http://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g27117-1523/
・S-WORKS POWER CARBON 27,000円(税別)
http://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g27116-1713/
S-WORKSのほうは、パッドが薄くなっています。
スペシャライズド・オンラインストア内にある同社のブログに、Body Geometryサドル、そしてPOWERについてのインタビュー記事があります。実は記事のまとめは筆者が受けさせていただいたので手前味噌感はあるのですが、スペシャライズドの考え方はわかると思うので、参考までにどうぞ。
・教えてSBCU先生!「BODY GEOMETRY」製のサドルって何が違うの?
http://www.specialized-onlinestore.jp/contents/blog/detail/251
んー、でもやっぱり変わった形ですよね。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。