まったく個人的な話なのですが、11月の半ばに肺炎で8日間の入院生活を送っていました。その前の1週間も高熱(当時は風邪という診断)で病院に行く以外は寝込んでいたので、丸々2週間、何もしていないに等しいもの。当然、自転車にも乗っていませんでした。
素敵な病院食ライフの、1週間(実はけっこう美味い)。
退院して2週間くらいしたところでクロスバイクには乗り始めたのですが、15分乗っただけで悪い感じの汗がびっしょりで、ゼーゼー言う始末。その後「年末進行」と言うやつで疲労困ぱいになったりして、退院から1ヶ月して、ようやくロードバイクに乗る気になりました。実質、2ヶ月ぶりくらいのロードバイクです。
しかし、しばらく乗っていないとなんだかいろいろダメなんですよね。「久しぶりにロードバイク乗るときあるある」が、いくつか起きました。
まず、準備が整わない。
乗らない間に季節が秋から冬へと変わってしまったこともあり、冬物の準備をするところから始めなくてはなりませんでした。そしてなぜかインナーキャップ等の小物をどこにしまったか思い出せず、余計な時間を使ってしまいました。
自転車本体は前の晩に掃除して注油もしたのですが、出発しようとしたらサイクルコンピューターの挙動が怪しい……どうも電池が切れかかっているようです。ボタン電池の在庫がなかったので、iPhoneをメーターがわりにするべくハンドルマウントのバッグを久々に用意したりと、またまた時間をロス。結局、出発前に1時間くらいあたふたしていたような。
ようやく出発してからも、なんか気温に対するウェアの選択を間違ったような気がしたり(ちょっと寒かった)、チェーンを落としたり、橋の継ぎ目でハンドルを取られそうになったり。
そして何よりも、毎年楽しみにしていた、里山にある田んぼの稲穂が実る時期から稲刈りに至るまでの移り変わりを観察することができなかったのを改めて実感。稲刈りシーズンを過ぎるどころか、もう年末ですよ。
25kmくらしいか乗っていないのに「自転車ってこんなに疲れるのか!」と思いながら、夕暮れ時のコーヒー屋さんに滑り込み、カフェモカ飲みながらため息をつきます。
混んでるから寒いのに外だし。
「なんだかいろいろ噛み合わないなぁ〜」と思いつつ、1時間半ほどで帰着。でもまぁ、なんだかんだで楽しい感覚を思い出すこともできました。
年末年始、少しずつ距離を伸ばしていきたいと思います。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。