ブリヂストンサイクルは、同社のハイエンドスポーツ車ブランド「ANCHOR(アンカー)」から、新たなロングライド向けロードモデル「RL9」を発表しました。ブリヂストン中央研究所と共同開発したフレーム開発手法「PROFORMAT(プロフォーマット、推進力最大化解析技術)」をロングライド向けにも展開、そして700×28Cタイヤにも対応するなど、新機軸を打ち出しています。
「RL8」の進化版となる、今回のニューモデル「RL9」は、「レーシングモデルに迫る高性能」と「ファンライドに最適な軽さ・快適性能」を併せ持った、ロングライド用フルカーボンフレームとして開発されました。
2015年に2016年モデルとして発表された、レーシングモデルの「RS9」および「RS6」で導入された、株式会社ブリヂストンの「ブリヂストン中央研究所」と共同開発したフレーム開発手法「PROFORMAT(プロフォーマット、推進力最大化解析技術)」。これが、今回ロングライド向けモデルにも導入されました。
もともと「アンカーラボ」によって、ライダーの出力を計測したり、静荷重試験を行うなどされていたところに、高度なシミュレーション技術を加えたのがPROFORMATです。PROFORMATについての概要は、昨年の記事をごらんください。
情報源: ANCHOR 2016年モデル:ブリヂストン中央研究所のシミュレーション技術を活用して開発した新フラッグシップロード「RS9」 – CyclingEX
PROFORMATによって最適なフレーム性能を解析、必要な部位へ必要な分の剛性を持たせるフレーム断面形状をさらに追い求め、また、カーボンフレームの積層設計、フロントフォークの構造設計を見直したことで、軽量化も実現。RL8よりもさらに軽く(フレームセット1,390g、480mmサイズ)、しなやかで進みやすいフレームとなりました。
RL8はところどころに個性的な造形がありましたが、RL9は、RL8の印象を受け継ぎ、そして今どきのロードバイクらしさは備えつつも、だいぶシンプルなデザインになったと感じます。
RL9はデュラエース完成車、アルテグラ完成車、105完成車が用意されますが、その全てで700×25Cタイヤを標準装備します。
そしてRL9では、ワンサイズ太い、700×28Cタイヤも装着可能となっています。
前モデルのRL8は700×23Cが標準で、25Cまで対応でした。デュラエースのブレーキが28C対応になったことも理由のひとつかもしれませんが、今までかたくなに700×23Cを標準採用していたことを思うと、ANCHORも変わったな〜という印象です。
2017年1月発売予定、製品構成は下記の通りです。
RL9(デュラエース完成車):620,000円(税別)
RL9 ELITE(アルテグラ完成車):385,000円(税別)
RL9 EQUIPE(105完成車):310,000円(税別)
RL9 EPSE(105完成車、限定モデル):310,000円(税別)
RL9 EPSE以外は、オーダーシステム対応。カラーオーダーは「シンプルスタイル」と「エッジスタイル」が設定されています。
リンク: ブリヂストンのスポーツバイク アンカー|anchor
※本稿執筆段階では2017年モデル未掲載です。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。
ピンバック: ANCHOR 2017年モデル:RL9のコンセプトを踏襲したエンデュランス系アルミロード「RL6」 – CyclingEX