某都県境にあるこの陸橋。鉄道と川を一気にまたぎ、かつ低地から丘の上まで駆け上がる構造になっています。
そしてこの陸橋には、歩道がありません。歩行者は側道や階段を使って行き来しています。
このように歩行者に対しては「歩行者通行止め」の標識が。
では自転車はどうでしょう。中には階段をかついでいる強者もいますが(主に中学生)、地元の人はそもそも別の道を通ってます。この陸橋を自転車で通行しようというのは、ほとんどがスポーツサイクルに乗っている人です。
しかし、自転車で通るには少々防護策が心もとないというか。
測ったわけではありませんが、防護柵の高さは1mほどでしょうか。
国土交通省が通達で出している防護柵の設置基準は、高さ0.6m〜1.0m。防護柵を高くしすぎても、車が衝突した際に乗員のダメージが大きくなってしまうのです。車の重心位置や衝突速度、角度などを踏まえた上で、この高さが決められています。
また、自転車や歩行者が転落しないための防護柵を設ける場合も、その高さは1.1mという基準があります。意外と低いものなのですね。
歩道がない橋や陸橋は、至るところにあります。その防護柵の高さには理由があるわけですが、自転車やオートバイで通ると、やっぱり心もとない感じがしますね。
防護柵の設置基準は下記リンク先から見ることができます。
情報源: 道路:道路構造令・標識令:道路技術基準の体系>道路技術分野(交通安全施設等)- 国土交通省
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。