自転車のヘッドライトは、路面を照らすとともに自車の存在をアピールするもの。その後者の役割をレーザー光によって強化したのが「Blaze Laserlight(ブレイズ・レーザーライト)」です。
英国で開発されたこのライトは、その名のとおりレーザー光を発するのが最大の特徴です。ライトから放たれたレーザー光は、路面に自転車のマークを描きます。これにより、周囲に「ここに自転車がいるよ!」とアピールすることができるのです。
先に大事なことを書いておくと、Blaze Laserlightは日本国内では販売されていません。レーザー光の規格がクラス3Rというもので、日本国内で販売するためにはPSCマークの取得が必要。Blaze LaserlightはPSC未取得なので、個人で海外から取り寄せて日本国内で使う分には問題ありませんが、それを許可なく販売することはできないのです(中古品であっても)。
私は幸いにも、英国在住者からプレゼントしてもらったので、こうして試用し、紹介することができています。
そんなBlaze Laserlight、実際に使ってみると日本国内で販売できないのが実に惜しいと思えるライトでした。
まず、モノとしての質感が高いのです。Macbookとか、少々古い例えですがiPod miniのような質感のボディは、他のライトとは明らかに一線を画しています。そしてライトとしての基本性能は申し分ありませんし、レーザー光で路面に描かれる自転車のマークは、多少の気恥ずかしさは感じつつも、路地から出るときなどに効果を発揮しているように感じました。
レーザー光のボタンとライトのボタンは個別に設けられており、ライトがマウントに装着されていないとレーザー光が出ないなど、安全対策も十分に考えられています。また、レーザーポインタとは違って点ではなく、自転車マークを描くためにレーザー光が拡散されているので、純粋に出力だけでカテゴライズされるのも(仕方がないとはいえ)残念な感じもします。
一方で、ライトを自転車に装着したまま駐輪してしまって、誰かがスイッチを押し、それを子供などが至近で直視したら——といった心配な点もないわけではないですし、ユーザーには「機能を正しく理解した上で使う」ことが求められるのも事実です。
先日「geared」においてこのBlaze Laserlightを紹介したとき、私は「大人が使うプロダクトであり、大人な国のプロダクト」と書きました。それが理解でき、Blaze Laserlightに興味があるという人には、英国より取り寄せるという方法があります。もちろん日本への発送に対応しています。
「geared」の記事も併せてご覧いただければ幸いです。
リンク: 道路にレーザー光で自転車マークを描くヘッドライト Blaze Laserlight – geared【ギアード】
●Blaze Laserlight(ブレイズ・レーザーライト)
価格:23,000円
リンク: Laserlight – Blaze
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。