東京都町田市出身の筆者にとって、かつて地元に本社工場があった日米富士自転車は特別な存在であり、子どもの頃は自転車のことはよく知らないとはいえ、同じく市内の「CHERUBIM(ケルビム)」とともに憧れの対象でした。そんな日米富士も倒産し、現在はアメリカブランドの「FUJI」として日本に入ってきているわけですが。
さて、今回紹介する「BALLAD R」は、手軽にビンテージロードレーサーの雰囲気を味わうことができる、FUJIのクロモリロードバイクです。
情報源: ロードバイク、マウンテンバイク(MTB)、FUJI track(フジトラック)/ピストバイク|FUJI BIKE [フジ自転車],株式会社アキボウ
2014年モデルまでは「STRATOS R」というモデル名でした。
細いクロモリのチューブとフォーク、スレッドフォーク、そしてダブルレバー、そしてちょっと懐かしい雰囲気のフレームカラーで、わかりやすい「ビンテージっぽさ」を演出しています。
サドルやバーテープも、ブラウンもしくはベージュでまとめられています。
コンポーネントはリア8速のシマノ・クラリスですが、フロントのダブルレバーに加えて、クランクをスギノ・XD2000Dとすることで、全体の雰囲気を損なわないようにしています。チェーンリングは50/34Tですが、リアのカセットは12-25Tと(今となっては)それほど軽いギアが備わっているわけではありません。
そしてBALLAD Rの特徴として、このクラスの自転車にしてはフレームサイズが多く設定されていることが挙げられます。43cm、49cm、52cm、54cm、56cm、58cmと、6種類のサイズが用意されているのです。
価格は95,000円(税別)と、さすがに為替等の影響で以前よりは値上がりしているとはいえ、税別10万円以下で購入できるのも魅力です。
BALLAD Rは、カスタムのベースとしても面白いのではないでしょうか。近年のFUJIのカタログには、あえてノーマルではなくカスタムされた車体も掲載されているのですが、そのカスタム内容がオフィシャルブログで紹介されています。
情報源: FUJI BIKE JPN Official Blog: カスタムバイク ネタばらし③ BALLAD, BALLAD R編
もし自分がカスタムするのであれば、ブレーキワイヤーは上にニョキッと出したいところです。
情報源: DIA-COMPE|自転車・ロードレーシングのディスクブレーキ,MTB,ATB|株式会社ヨシガイ|ブレーキレバー2
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。