ファットバイクがメーカー完成品として流通するようになって、10年ほどといったところでしょうか。2014年モデルあたりから大手のメーカー/ブランドも参入して活況を呈しています。今回は、スペシャライズドの2016年モデルから「FATBOY」シリーズの紹介です。
●S-WORKS FATBOY(税込880,000円)
思わず「誰得?」と言ってしまいそうになる、FATBOYのS-WORKSモデルです。まかさ、ファットバイクがS-WORKSを名乗るとは。
もちろんフレームはカーボンでフォークもカーボンのリジッドとし、軽量で剛性の高い車体を実現しています。コンポーネントはSRAM・XX1、そしてHEDのカーボンホイールを採用と、すごいスペックです。
フロントハブは15×150mmスルーアクスル、リアハブは12×197mmスルーアクスル、タイヤはスペシャライズドの「Fast Trak Control 26×4.0」です(サンプル車は異なるものを履いています)。
ファットバイクの走破性の高さを活かし、そして何よりも楽しさはそのままに、「でも、早く走りたい」「レースで良い成績を残したい」という欲張りな人にはオススメです!
●FATBOY TRAIL(税込280,000円)
こちらはうってかわって、トレイル仕様のFATBOYです。
フレームはM4アルミで、RockShoxのフロントサスペンション「Bluto RL」を装備することで、より高い走破性を持たせたモデル。
フロントハブは15×150mmスルーアクスル、リアハブは190mmクイックリリース、タイヤはスペシャライズドの「Ground Control 26×4.6」です。
●FATBOY(税込235,000円)
M4アルミフレームとカーボンフォークを採用した、FATBOYの標準モデルです。
フロントハブは135mmクイックリリース、リアハブは190mmクイックリリース、タイヤはスペシャライズドの「Ground Control 26×4.6」です。
●FATBOY SE(税込178,000円)
大人用のFATBOYシリーズとしては、もっとも安価なモデルです。
フロントフォークはアルミ製。また、上位モデルはすべてフロントシングルでしたが、このSEのみ変速が2×10スピードとなっています。
フロントハブは135mmボルトオンアクスル、リアハブは190mmボルトオンアクスル、タイヤはスペシャライズドの「Ground Control 26×4.6」です。
●FATBOY 24(税込99,000円)
親子でファットバイクが楽しめる!24インチモデルです。
子供がまたがりやすいフレーム形状になっています。シューズの紐やズボンの裾を噛んだり汚したりしないように、チェーンガードが付いています。
●FATBOY 20(99,000)
いちばん小さな、20インチバージョンです。
小さなフレームに太いタイヤで、かわいらしいルックスになっていますね。
以上、FATBOYシリーズの各モデルでした。
すごいスペックのS-WORKSが目立ちますが、トレイル向けからジュニア/キッズモデルまで、幅広いランナップが用意されています。家族でファットバイクを楽しみたい!という人にも、オススメと言えるでしょう。
ちなみに、記事中にあるように(そして多くのファットバイクがそうであるように)、同じ26インチでも各モデルごとにハブの規格が異なっています(エンド幅が違ったり、スルーアクスルだったりQRだったり等)ので、実際に購入する人はそのへんも頭の片隅に入れておきましょう。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。