クロスバイクのホイールサイズといえば、ロードバイクと同じ「700C」と相場が決まっていたわけですが、最近は、26インチと700Cの中間である「27.5インチ」のホイールを採用した、クロスバイク的な自転車も出てきました。
27.5インチのホイールに1.5インチ幅程度(40mm前後)のスリックタイヤを履かせれば、車輪の外径は700Cに近くなり、700×28C等より太くて安心感も出ています。MTBで27.5インチが急速に普及していることを考えれば、今後もっと増えてくるでしょう。
先べんをつけたのは、ジャイアントの「GRAVIER(グラビエ)」です。
ルイガノのカジュアル系ラインアップにも、個性的な27.5インチのオンロードモデルが追加されました。
LGS-TRC2 / LOUIS GARNEAU / ルイガノ製品紹介.
LOUIS GARNEAUの27.5インチ・アーバンバイク「LGS-TRC1」 | CyclingEX.
また、ROCKBIKESからも27.5インチのコミューターバイクが登場しています。
新進気鋭のストリートバイクブランド「ROCKBIKES」から2つのニューモデル「PRIDE」と「GREED」 | CyclingEX.
いずれのモデルも、ビギナーでも乗りやすいように考えられているので、今後は「はじめてのスポーツサイクルが27.5インチ」というケースも増えてくるのではないでしょうか。
もし実際に27.5インチの「クロスバイク的な」自転車を買う場合、ひとつ気にかけていただきたいのが、タイヤとチューブです。
自転車にパンクはつきもの。いざというときのために予備のチューブはストックしておいたほうが良いですし、毎日乗れば(そして屋外保管ならなおのこと)タイヤの消耗も早いですから、必要なときすぐにタイヤが手に入るにこしたことはありません。
ただ、27.5インチのオンロードバイクはまだまだこれからのジャンルなので、タイヤやチューブの入手性に少々難があるのです。
ここで紹介した3製品は、いずれもマキシスのタイヤを標準装備。マキシス・デトネイターの27.5インチモデルは一般販売もしています。
MAXXIS/マキシス DETONATOR FOLDABLE(デトネイターフォルダブル) 自転車カラータイヤの本命 700c・26インチ デュアルコンパウンド採用で街乗りに最適.
また、パナレーサーからも「パセンティ パリモト」という27.5×1.5のタイヤが出ています。
アーバン&ツーリング | ラインナップ | パナソニック ポリテクノロジー株式会社 | Panasonic.
チューブは、タイオガやミシュランから対応のものが出ています(実際に購入する方はバルブ長等も含めしっかりご確認ください)。
インナーチューブ サイズ:27.5×1.50~1.75 バルブ長:48mm タイオガ TIOGA チューブ マウンテンバイク用.
B3 AIRSTOP ブチルチューブ 仏式 サイズ:650A-Bx28~44c ミシュラン MICHELIN チューブ 一般車用.
いずれにしても「あるには、ある」という感じで、まだ選択肢が限られています。そのへんのことを、頭に入れておきましょう。可能であれば、自転車の購入時に予備のチューブ1本くらいは同時に入手しておくようにしましょう。
ここに挙げたような自転車で「ロングツーリングに行きたい!」なんていう場合は、タイヤも持って行ったほうがよさそうです。その点、先の「マキシス デトネイター フォルダブル」はその名の通り折りたたんでおけるので、ちょうど良いですね(フォルダブルでは無いタイプも出ています)。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。