モトクロスインターナショナルが取り扱っている「SURLY」というブランドは、CyclingEXの読者ならみなさんご存知かと思います。SURLYという言葉の意味は「不機嫌な」。ブランド紹介にもこんなふうに書かれています。
Surly(サーリー)の意味は、「無愛想な」とか「むっつりした」。大した意味も無いのに売らんかなの為に新製品を垂れ流すメーカーや、大して乗りもしないのに新製品や高級品に群がるファンを「流行に弱い無駄使い集団」と切り捨てる皮肉が彼らの真骨頂ながら、その背後には自転車を心から愛する気持がある。超風変わりで、超真っ当なブランドです。
引用元: SURLY|サーリー|完成車/フレーム/パーツ/アパレル|モトクロスインターナショナル.
夏も真っ盛りという感じになってきて、自転車業界では2015年モデルの情報が次々と出てきます。そしてこのCyclingEXも、そういった情報でアクセス数を稼いでいる部分があります。しかし、そういう情報を追いかけるのが疲れるときもあるんですよね。もっとシンプルに自転車そのものと向き合いたいな……と思うことがあります。そしてふと、SURLYがラインナップするような、ファットバイクやツーリングバイク、シンプルなルックスで太いタイヤが履けるクロモリロードなんかに興味が湧いたりするのです。
そんなふうに思っていたところ、グッドタイミングで目に飛び込んできたのが「2014 SURLY JAPAN TOUR」の告知でした。SURLYの本国スタッフが日本を訪れ、各地を回りユーザーと交流するというもの。「そういえばSURLYのスタッフってよく日本に来ているよな」「どんなことを考えている人たちなんだろう」「どんなユーザーが集まるんだろう」と興味を持ち、JAPAN TOURの一環として行われた「犬山城下町ツアー&カスタムコンテスト」に参加してみました。
まず、SURLY JAPAN TOURとは。
SurlyツアーはもともとSurlyを作っている本国の人達と一緒に乗って食べて飲んで笑って自転車ライドを楽しもうというのが目的で始まりましたがそれは今も全く変わりません。僅かな時間かもしれませんがSurlyを通じて自転車ライフを語りながら楽しい時間が過ごせたらなと思っています。
引用元: モトクロスインターナショナル.
「犬山城下町ツアー&カスタムコンテスト」は、犬山市の自転車ショップ「Wakka」さんをベースにして開催されました。
Wakka | 自転車 完成車 カスタム | 犬山市でSURLY PUGSLEY,MOONLANDER,KRAMPUS等、試乗いただけます.
犬山駅からてくてく歩き、市街地を抜け田んぼが広がる中を進むと、Wakkaさんがありました。
ショップの前がすでにこんな状態なので、すぐにわかりました。
ショップオーナーの川口さんです。Wakkaはこの9月で2周年を迎えるという若いショップ。川口さんが、SURLYの自由な雰囲気に惹かれたということで、SURLYをメインに扱っています。ユーザーの「こ〜んな感じ」というイメージをしっかりと具体化してくれるセンス溢れるショップです。
今回はただの城下町ライドではありません。マスクライド(笑)
グラフィック担当のAndy Woodさん(左)が、マスクのペイント方法をレクチャー。ブランドマネジャーのPeter Redinさん(右)は日本語ができるので、通訳をしてくださいます。
さっそく、マスクを塗り始める参加者のみなさん。
塗って、かわかして。
めちゃめちゃ暑い日で、すぐ乾きました。
乾かしている間、Peterさんの自転車を観察。
分割式の「TRAVELERS-CHECK」です。
ジョイント部分。
PAULのカンチブレーキを使っていました。
みんなのマスクが乾いて出来上がったところで、出発。Wakkaさんから犬山城まで、のんびりとサイクリングします。
マスク着用のAdam Scholtesさん。SURLYで設計を担当している一人です。明らかに異様な集団なのですが、城下町の商店の方々などは、マスクをした集団であることよりも、ファットバイクだらけであることのほうが驚きだったらしく「すごいねこの自転車!」みたいな感じで声をかけてくる人もいました。
集まればこんな感じですからね。
さて、駐輪場に自転車を置いて、犬山城に上ります。
国宝です。天守閣は1537年に建てられて、昭和の時代に解体修理が行われたことはありますが、江戸時代以前から存在し現在まで維持され続けている、いわゆる「現存天守」です。
坂を上ると、
天守閣が見えてきました。
上に人がいます。現存天守に上りますよ〜。
天守閣の上のほうでは、気持ちいい風が入ってきました。眼下には木曽川の流れ。
最上部からの眺めです。高所恐怖症なので回廊には出られませんでした(笑)
ちなみに今回は、モトクロスインターナショナルさんのご好意でSURLYのバイクを借りることができました。KRAMPUSというモデルです。
SURLYが「29+」と名付けた、29×3インチという太いタイヤを、50mmとこれまた太いリムに装着したモデルです。
見た目は「ややファット」という感じ。
フレームは4130クロモリ。
取り付けられたデカペダルをぐいぐいと踏み込むと、軽快とまではいきませんが、それでも気分良く加速してくれます。タイヤの径があるので、よく進むのです。そしてエアボリュームのおかげで、段差などもほとんど気にせず走ることができます。今回のような街中においても、十分に楽しめました。
ヒザをガクガク言わせながら天守閣を後にして、自転車でWakkaさんに戻ったら、BBQを楽しみながらのカスタムバイクコンテストです。
お店の前が広いと、何でもできていいですね。
すごいなぁと思ったのは、みんなずーっと自転車の話をしていること。設計のAdamさんは質問攻めに合うことも。こうやって、自分が乗ってるバイクメーカーの設計者と直接話ができるのは、貴重な機会ですね。
中盤にはなんと、尾張太鼓のパフォーマンスも。
SURLYのロングテールバイクのリアに、
太鼓が載ってる!
さて、今回SURLYのブランドマネジャーであるPeter Redinさんに、ぜひ聞いてみたいことがありました。それは「SURLYはどうしてJAPAN TOURで毎年日本に来るの?」ということです。Peterさんは、『surlyは、友達からその友達へと広まっていくブランド。だから、日本に来ていまsurlyに乗っている人たちと会って楽しんでもらい、その経験をまた友達に広めてほしいと思っている。だから毎年日本に来ていろいろなユーザーと会うんだよ』と話してくれました。
カスタムバイクコンテストについては、次のエントリーで紹介します(コチラ)。
Wakka | 自転車 完成車 カスタム | 犬山市でSURLY PUGSLEY,MOONLANDER,KRAMPUS等、試乗いただけます.
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。
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