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  • 投稿の最終変更日:2015年7月27日
  • 投稿カテゴリー:MTB / 輪行
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先日の記事でも触れた通り、MTBイベント「アキグリーンカップフェスティバル」には輪行で参加しました。

今年もアキグリーンカップフェスティバルに行ってMTBを満喫してきた! | CyclingEX.

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使用しているMTBはメリダの29er。この大きな自転車を、できれば後輪を外さずに輪行したいと思いました。横着と言われればそれまでですが、やはり後輪の脱着が無いほうが、とくにディスクブレーキの自転車の場合は楽なので。

用意した輪行袋は、TIOGA(タイオガ)の「29er コクーン」です。

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TIOGA タイオガ | 29er Cocoon 29er コクーン.

これ、製品画像の通りだと、厳密には(少なくともJRでは)輪行できません。サドルが飛び出しているので完全に収納されているとは言えませんし、三辺合計が250cmに収まらないのです。そもそも、29er コクーンをもってしても収納できない(後輪側のジッパーが閉じられない)ケースがあります。私のもそうでした。

第308条 旅客は、第309条に規定する以外の携帯できる物品であつて、列車の状況により、運輸上支障を生ずるおそれがないと認められるときに限り、3辺の最大の和が、250センチメートル以内のもので、その重量が30キログラム以内のものを無料で車内に2個まで持ち込むことができる。ただし、長さ2メートルを超える物品は車内に持ち込むことができない。

2 旅客は、前項に規定する制限内であつても、自転車及びサーフボードについては、次の各号の1に該当する場合に限り、無料で車内に持ち込むことができる。

(1) 自転車にあつては、解体して専用の袋に収納したもの又は折りたたみ式自転車であつて、折りたたんで専用の袋に収納したもの

引用元: JR東日本:旅客営業規則.

しかし昨年、ある方法を思いつき、何度かテストしています。今回のアキグリーンカップフェスティバルも、29erで輪行しました。

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これがその様子。先日も書きましたが、これでなんとか、三辺合計が250cmに収まっています。

ただ、中身がどうなっているのかの画像は、もうちょっと待ってください。まだ工夫の余地があるのでもうちょっと試してみたいというのがひとつ、そして安易に中身を見せることによって「こうすれば必ず250cm以内に収まる」と誤解されたくないのがひとつ(自転車によって変わってくるはずなので)。

ひとまず、現状どうやっているのか、文字で説明します。

まず、後輪を外さない輪行をするとき、どの部分が小さくできるかを考えました。輪行状態の自転車を眺めてみると、長さ方向はハンドルが、高さ方向はサドルが、それぞれネックとなっているようです。そして、幅を取るのはペダルということになります。というわけで……

・ハンドルを外してフロントフォークにくくりつける
・サドルをポストごと抜く
・少なくともクランク側のペダルは外す(突起物だからということもある)

この3つの作業が必要になります。これをやることで、私の29erはなんとか、長さ150cm弱、高さ74cm弱、幅は26cm弱といった感じになりました。なんとか、三辺合計250cmに収まるのです。

外したハンドルをフォークに固定する際の固定位置が悪いと、長さや幅を取ってしまいます。また、ステムが長いと長さ方向がオーバーしてしまうかもしれません。同じモデルでも、私のサイズよりも1サイズ大きいだけで収まらないかもしれませんし、シートチューブが長いデザインでもダメでしょう。ですから「こうすれば絶対に29erでも後輪を外さずに三辺合計250cmに収まる」とは言えません。ただ、できる可能性はあるので、やってみる価値はあると思います。

また、700Cのクロスバイクもこの手法で、後輪を外さずに三辺合計250cmに収められる可能性が高いです。ドロップハンドルの場合はハンドルの処理が肝になるでしょう。

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ブレた写真で申し訳ありませんが、電車の中では立てておけば床面積は取りません。もちろん、手すりに固定することが重要で、私は輪行袋のストラップと荷締めベルトで固定しました。また、輪行袋に入れる前に、後輪のブレーキレバーをストラップ等で縛っておくと、中身が立てたときに中身が動きにくくなります(そのかわり、コクーンの機能のひとつである「後輪を出して転がす」はできなくなる)。

上記の写真は、JR中央線の高尾から松本方面に向けて使われている、3ドアの115系電車。運転席直後の面に立てかけるようにして、固定しました。そして、膝に挟み込むようにして座ります。乗務員が車内に出入りすることがあっても、それを支障しません。

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私の横には、ちゃんと大人の男性が座れるスペースがあります(ここは二人掛け)。

輪行袋の固定のしやすさは列車によりまったく違うので今回は深入りはしませんが、あまり混雑しない時間帯であるとか、始発駅から乗れるだとか、過去に利用したことがあってある程度勝手がわかっているとか、そういう路線と列車を選んで輪行することがポイントで、これは輪行袋の形態に関わらず言えることでしょう。

ちなみにアキグリーンカップフェスティバルに参加するにあたっては、往路の町田〜小淵沢は特急「はまかいじ」号で1本、指定席車のデッキに輪行袋を立てて固定することができました。復路は、昼下がりの小淵沢始発高尾行きJR中央線普通電車。始発駅から乗車したので、良いポジションを確保できました。高尾から八王子までのJR中央線快速、八王子から町田までのJR横浜線、いずれも始発駅からの利用でした。たまたま輪行しやすい条件が重なっていたのは確かです。

でも、やり方を吟味して時間帯や列車を選べば、29erでも後輪を外さずに輪行できるということは、MTBの遊びの幅を少し広げててくれることにもつながるのではないでしょうか。一列車に何人もそういう人がいたら大変ですが、6両編成の中央線普通電車に2〜3人いるくらいは、大丈夫ではないかと。

(Gen SUGAI)