先日、新家工業(アラヤ、ARAYA)が80年代末に発売した26インチのコミューターを紹介しましたが、同社は1989年に700Cのクロスバイクを発売していました。
モデル名は「MF700-CX-F」。マディフォックスの一員です。当時、クロスバイクという言葉は無かったようです。
MTBを軽量、高速化してオンロードもオフロードも軽快に走れるようにしたモデル。クロモリのリヂッドフレームですが、重量は11.3kg(カタログ値)と、今見てもなかなか軽量です。
当時の価格は75,800円。MUDDY FOX(マディフォックス)シリーズのエントリーグレードよりは少し高い設定でした。
ホリゾンタルバージョンとスローピングバージョンを用意することで、2サイズとしていたようです。
市街地のオンロードを軽快に駆け抜けて、里山に入ってオフロードを楽しむ……なんて用途の他に、フィットネス用途も視野に入っていました。
この「CX」というモデル名は、近年復活したARAYAブランドのクロスバイクにも受け継がれています。
また、1990年にはこんなモデルも登場していました。
CXシリーズが進化したドロップハンドルモデルです。
これらの自転車、以前紹介した「CO-MF 26-C」と同様に、今の時代に通用するものだと思います。オンロードを快走できる、だけどタイヤが太目で安心感があって走破性高い……今でも通用するどころか、とても「今っぽい」かも?
ARAYA Bicycle Project アーカイヴページ.
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。