つまり、趣味のサイクリングだけではなく、日常生活の中でもっと「自転車〜鉄道〜自転車」と乗り継ぐ移動は実践できないだろうか……ということです。「置き自転車」や「コミュニティサイクル」なんて手段もあるとは思いますが、できれば自分の自転車でそれをやりたい、と。
だいぶ間隔が開いてしまいましたが、前回、前々回はこちら。
さて、5ヶ月ほどのごぶさただったわけですが、その間、何度か輪行する機会はあり、そのつどこの「自転車〜鉄道〜自転車」というネタについて考えていました。
輪行に用いた自転車は、長期インプレ車としておなじみ、ESCAPE AIRやRX3です。
前回の「課題」の中で『コンパクトに輪行できる折りたたみ自転車が必須』と書きました。実際、700Cのフルサイズの自転車で輪行してみると、ふだん自分自身「輪行なんてカンタン」などとは言うものの、これを日常的にやりたいかというと「ノー!」です。
上記写真はJR横浜線の東神奈川駅から、東神奈川始発の電車に乗り込んで輪行袋を置いたときのものです。しかし、夕どきので人の移動の多い時間だったので、車内はみるみる埋まって行きます。輪行に良い場所を確保しているとはいえ、さすがにちょっと邪魔な感じは出てしまいます。
フルサイズの自転車を担いで駅構内をえっちらおっちら……というのも、できれば避けたい。
そして、仮に輪行で出かけたとしても、
飲んで帰りたいときもありますよね。そんなとき荷物は小さいにこしたことはない。
ということで『コンパクトに輪行できる折りたたみ自転車が必須』というのを、改めて実感するのでありました。
でも今、折りたたみ自転車を持っていないんです。そこで、日常的に「自転車〜鉄道〜自転車」という移動が無理なくできそうな自転車を、既存の商品の中から考えてみました。
まず浮かんだのが「Tern Link N8」(税込66,150円)です。
オプションで「Biologic Trolley Rack」(税込15,750円)というのがあります。これを装着すると、
自転車をカバーで覆って、コロコロ転がすことができるようになります。
ちょっと大きくて重たいのですが、純正オプションでこういうことができるのは魅力です。
Tern Folding Bicycles and Folding Bike Accessories | Japan.
ただ、折りたたんでコンパクトになって、コロコロと転がしながら移動できる……となると、これの存在を無視するわけにはいきません。
そう、ブロンプトン。「M3L」は税込147,000円となっていますが、為替の影響で若干の値上げが予定されているようです(ただし、ミズタニも相当頑張った模様)。
上からかぶせて転がせるカバーも存在しています。
BROMPTON用イージーキャリング カバー | 折りたたみ自転車・ミニベロ専門店 GREEN CYCLE STATION.
加茂屋creation > ブロンプトン > ブロンプトン輪行カバー オールウェイズ.
まぁ、かぶせてコロコロ……が絶対条件というわけでもありませんが、便利なのは間違いありません。
そしてブロンプトンのコンパクトさは、出かけた先で適切な駐輪スペースが無かった場合でも、折りたたんで持ち込んでしまえるという良さがあります。こちらが最大のメリットかもしれません。今回の趣旨からちょっと外れますが、自転車通勤したいけど自転車の駐輪場所が無い……なんていう場合でも、ブロンプトンならデスクの下や横に置けてしまえます(それを勤務先が良しとするかは別)。
……というわけで、予算があればブロンプトン、比較的安価に収めるならTernかなぁと、思うのです。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。