重量9.9kgとクロスバイクとしては異例の軽さを誇る、GIANT ESCAPE AIR。この重量であれば輪行サイクリングにも良いのではないかと思い、さっそく試してみることにしました。
今回のプランは、観光地の近くまで輪行して、現地でちょっとしたサイクリングというか、ポタリングを楽しむというもの。私自身のアクセスのしやすさ、そして関東圏の方の参考になるように、行き先は「江ノ島」とします。
とにかく、最寄である小田急線・鶴川駅前まで自走し、公園で輪行準備。
ボトルケージに収まっているのが輪行袋です。せっかくなので輪行袋もGIANTからお借りしました。
「SUPER LIGHT BIKE BAG XL」という、後輪を外さない、そして「上からかぶせる」タイプの輪行袋で、価格は税込3,990円。生地が薄いので軽くて、輪行袋自体をコンパクトにたたむことができます。
2013 Giant Bicycle [ SUPER LIGHT BIKE BAG XL ]
使用状態は、こう。
追記:サドルを下げてペダルを外すことをオススメします。上記写真では私物の袋でサドルにカバーをしています。厳密にはJRほか各社の旅客営業規則で、3辺の和が250cm以内である必要があります。
そんなわけで出発です。実は電車に乗った時点で既に13時半過ぎ。だいぶ遅めのスタートでした。
そして、小田急線江ノ島線の湘南台駅まで輪行してしまいました。かなりさぼってます(笑)
駅前でESCAPE AIRを組み立てていると、陽気なおじさん(自称74歳)が熱心に話しかけていろいろ聞いてきます。よくあることです。いろいろ質問に答えながら、気がつくとおじさんの大昔の武勇伝を聞かされる展開になってましたが、なんとか走行状態に復帰です。
上の写真のタイムスタンプが14時37分。これだと自走しても所要時間は変わりませんが、まぁ、ラクをしたということで。
どうして湘南台などという中途半端なところまで輪行したかというと、「川を下って海へ」という感覚を、いちおう味わっておきたかったから。湘南台駅から東に走り、境川沿いに出て、江ノ島まで行くわけです。
境川遊水池公園の対岸から境川越しに横浜薬科大学図書館(旧・ホテルエンパイア)を見る、の図。
もっと早いスタートなら飯田牧場でも寄りたいところですが、今日はまっすぐ藤沢・江ノ島方面へ。ジェラート好きな人は、ぜひ飯田牧場に寄りましょう。
リンク:飯田牧場
海側からの風が強くてペースが上がりませんが、湘南台駅から30分で、藤沢橋交差点へ。
国道467号線を江ノ島方面に走りますが、そのまま直行せず、奥田公園前の交差点で右折。するとすぐにこんなガードが現れます。
江ノ島電鉄のガードです。奥が藤沢駅。
なるべく江ノ電沿いに江ノ島まで行く、というのがここからのテーマです。
建物や道路が近い、江ノ電のこの感じが好きなんです。
すでに、鉄道の写真を撮るにはまったく適さない時間になっていますが、ちょうど電車が来たのでとりあえず1枚。
江ノ電の鵠沼駅から先の一駅分、線路沿いに道がないので、「鵠沼松が丘」の細い路地を進みます。クロマツが植えられた住宅街です。西日を受けてちょっと幻想的。
上写真の道をまっすぐ行くと湘南海岸公園ですが、適当なところで左折。境川沿いに復帰。海はすぐ近くです。
江ノ電の湘南海岸公園駅の前で線路沿いに復帰。
ゆるキャラの描かれた電車が通り過ぎていきました。
江ノ電沿いを散策するのに自転車が好都合な理由のひとつが、こういうの。
こんな小さな踏切も、自転車を降りて押してあるけば大丈夫。
あっちいったり、こっちいったりしながら、江ノ島駅まで来ました。
江ノ電は、この江ノ島駅から次の腰越駅まで、こんなところを走ります。
電車がこないうちにさっさと走り抜けましょう。
と思ったら腰越駅前で電車に遭遇。
車道は赤信号だったので、電車が通過するのをやり過ごすのみ。
ここで直進せず右折すると、すぐに国道134号線に出ます。つまり、海に出ます。
真冬の片瀬東浜……寒い!
この時点で16時過ぎ。島へは上陸せず、橋の手前にある船着き場あたりから夕日を眺めます。夕日がきれいな時間に合わせて来たつもりだったので、ちょうど良い感じです。
富士山もばっちり。
風が強いので、すぐ近くのお店に入りアジフライセットなんか食べたりして。
なぜかご飯と椀の蓋を取らずに写真を取っていますが……。走行距離から考えたら補給しすぎです(笑)
そして18時。すっかり暗くなった小田急線・片瀬江ノ島駅前でESCAPE AIRを輪行袋につめて、帰路につきます。
新宿方面に早く帰ろうと思ったら、片瀬江ノ島から3つめの藤沢で、藤沢始発の急行/快速急行を待って、輪行袋を置く良いポジションをゲットして帰るのが良いでしょう。ロマンスカーは、意外と輪行袋を置く場所の確保に難儀します。JR東海道線/湘南新宿ラインの方も藤沢で乗り換えです。
今回ESCAPE AIRで輪行してみて、クロスバイクで10kgを切っているというアドバンテージを、実走行とはまた別のかたちで実感できました。また、藤沢〜鵠沼〜江ノ島あたりをうろちょろと走り回るには、軽い車体とフラットハンドルの組み合わせもぴったりだったと思います。すでにESCAPE AIRを持っていて、まだ輪行したことが無いという方は、輪行袋を買ってぜひチャレンジしてみてください。
ジャイアント
http://www.giant.co.jp/
過去の「ふたつのESCAPE」はこちらからどうぞ。
また、ESCAPE関連記事はジャイアントのクロスバイク「エスケープ」シリーズを楽しむ人のためのWebマガジン「ESCAPEUSERS」のほうでもまとめています。「ESCAPEUSERS」へはこちらからどうぞ。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。
ピンバック: 【ふたつのESCAPE】ESCAPE RX3で鶴見川河口までひとっ走り&輪行 | CyclingEX