東京都町田市内に住んでいる筆者。昨年末の「TOKYOバイクコンシャスアワード」で一般企業を自転車ネタで取材したり、今年になって産経デジタル「Cyclist」の取材で自転車通勤をしている方に取材をしたりする中で、先方から「やっぱり今日は自転車でいらしたんですか?」と聞かれることが多いのです。しかし、町田から都心部には、さすがにちょっと自転車では行き難いものがあります。
距離的には新宿まで30kmありませんから、決して不可能ということではないのですが、じゃぁ取材時やミーティング時の服装はどうするのだ(自転車とは関係ない仕事もありますので)、荷物はどうするのだ、そもそも距離的にはOKでも緊張を強いられてばかりでちっとも楽しくないし……などと考えると、臆病というか面倒くさがり屋の私は、自転車で行くという選択ができないのです。
でも、鉄道での移動が比較的好きな私ですが、都心部のJRやら地下鉄やら乗り継ぐのも、それはそれで面倒だと思っています。混んだ電車も苦手です。そりゃ、自転車で行けるものなら行きたいのです。
もう何年も前の話になりますが、渋谷駅近くの編プロに席を置かせてもらっていたときは、社用車と称して自転車を置かせてもらっていました。
正札のほぼ半額、19,800円で売られていたシュウィンの街乗り自転車です。渋谷から新宿や初台、中目黒といった場所に行く用事はたいてい自転車で済ませることができました。移動時間も電車と互角か早いくらい。クルマの恐怖を感じる通りは避けて走っても、です。
その編プロ時代、自宅〜駅の往復は自転車でしたから、1日の中で自転車〜鉄道〜自転車と乗り継いでいたとも言えます。この、自転車と鉄道の組み合わせ、自転車だけで片道30km以上移動するよりある意味現実的に思え、前からもっとちゃんと取り組んでみたいと考えているのですが、なかなか実行に移せておりません。構想だけ早ン年、という感じ。
実際に試したことはあるのです。この自転車を使って。
なつかしの?ブリヂストン「HANDY BIKE 8」です。
ただしこの自転車は、輪行状態が意外と大きいのと、やはり走行性能が足りなすぎでした。慣れると15km/hくらい出せるし、段差などもやり過ごせるようになるのですが、そういう乗り方をするとさすがにパンクしやすいのが難点でした。また、プラ製のホイールの耐久性も不安でした。
なんとかこう、うまくやる方法はないかなと、いつも考えています。参宮橋駅や北参道駅あたりの駐輪場に「置き自転車」するのもいいなぁなんて、思うことも。
私は会社通いをしていた頃、すっと会社が遠かったので、本気で「置き自転車」というのを考えたことがあります。小田急線の参宮橋駅そばに駐輪場があるんです。そこに自転車を置けば、自転車→電車→自転車で通勤できるんじゃないか、と。まぁ、実行することはありませんでしたが。
「誠」で以前にこんな記事もありました。
Business Media 誠:郷好文の“うふふ”マーケティング:自転車版パーク&ライドで、自転車ツーキニストを増やそう (1/3)
通勤電車に乗れば混雑、乗り換えの移動でもまた混雑……。満員電車にさよならするために、自転車通勤を検討してみてはいかがだろうか。「家から自転車じゃ遠すぎる!」という人のためのアイデアも考えてみた。
中には、さほど混雑の激しくないところで「輪行通勤」をしたり、もしくは「置き自転車」をされている方もいるんじゃないかと思います。私の知り合いにも(都心ではないけれど)輪行通勤している方がいました。また、ブロンプトンを愛用し、あるときは自走、雨が降ったりお酒を飲んだりすればタクシーと、自在に移動している方もいます。つまり、自分にだってその気になれば、できるはず。
ダラダラ書きましたけど「自転車〜鉄道〜自転車」というスタイル、来年に向けて、もう一度本気で検討してみたいと思います。
……そんな話を知人にしてみたところ「そりゃ、ブロンプトンでしょ」と即答されました。やっぱりそうなるんだろうか……。
(Gen SUGAI)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。