TOPEAK(トピーク)のフロアポンプ「メガ モーフ」(税込6,720円)は、遠征などで車載したときのことを考えて作られた、ちょっと異色のフロアポンプです。製品名に「モーフ」と入っていることからわかるように、フロアポンプのように立てて使える携帯ポンプの「モーフ」シリーズのひとつ……なんだけど、フロアポンプ、と、まぁそんな製品なのです。その「メガ モーフ」を実際に遠征に使用した「Oさん」からレビューを寄せていただいたので、掲載します。というわけで、以下レビュー。(ここまで、須貝弦)
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ヘッドはデュアルなのですが、デュアルタイプで使いやすいのにあたったためしがなく、このポンプのヘッドも私としては「???」でした。早速ヒラメの横カムに交換しました(使いやすさと、ディスクホイールにも対応できるので)。
使った感想は「思った以上にしっかり入る」「遠征にはいいかな」です。しっかり空気を入れるためには、コツをつかんだ上でポンピングしてあげる必要があります。このポンプ、あくまでも車などで携行することをメインに考えているので、ハンドルが小さいのと(しかも軸に対し中央にハンドルが付いてない)、足で押さえる部分が折りたたみ式のため、安定が悪いのです。それをふまえ、両手の力をうまく伝えて、ぐらつかないようにして真っすぐポンピングする必要があります。人によってはポンピングで手が痛くなるでしょう。
また、ホースが短いので、ちょっとセットしにくいと思います。なんとか工夫してホースは長めにして欲しかったです。難点をもう一つあげると、ロードバイクで使うは十分高圧ですが(スペック上は最大160psiまで充填可能)、ピストに使うには、もう少し高圧までラクに入るようにして欲しいと思います。
それでも、この構造によって持ち運びしやすさを実現しているのは魅力で、割り切って使う分には実用になります。メインのフロアポンプを持ってる人で、輪行してレースに行く人や、遠征の荷物をとにかくコンパクトにしたい人にとってはいいポンプだと思います。キャリングケースも付属していて便利です。このメガモーフは、今年、ポルトガルで行われたマスターズ世界戦にお供として参加し、現場でちゃんと使える事を証明してきました!
(レビュワー:O)
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……ということなので、輪行でレースに行く人にとっては検討に値するのではないでしょうか。私が何年か前にMt.FUJIヒルクライムに出たときは、割り当てられた駐車場がスタートから少々離れた富士急ハイランドだったので、自転車は大会前日の受付後、主催者が用意したスタート地点近くの自転車預かりスペース(体育館)に預かってもらいました。当然翌朝は空気圧のチェックが必要なわけですけど、そんなとき、メガモーフを下山用荷物とともに持参すると便利かも(当時私はロード モーフを使いました)……なんてことを思いました。
(須貝弦)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。