シマノから、片面SPDペダルの「PD-A600」がリリースされています。シマノのビンディングペダルシステムはロードバイク用の「SPD-SL」とMTB用の「SPD」に分かれていますが、片面SPD(正式ではなく通称ですが)と呼ばれるペダルはロードバイクでの使用を意図しています。この「PD-A600」も、製品グレードとしてはロード用コンポ「ULTEGRA」であることがカタログに記されています。
ロードバイク用のシューズとビンディングペダルのクリートの組み合わせは、ロードレースのために作られていますので、自転車を降りて歩くときのことはほとんど考えられていません。だからコンビニの店内ですらぎこちない歩き方になります。そこで、ロードバイクで街乗りやツーリングをする際に、ロードバイク用よりははるかに歩きやすいMTB用のシューズとビンディングペダル(とクリート)を使うという選択肢があるのです。とはいえ、MTB用だとロードバイクで使うにはゴツいので、ロードバイクにもマッチするデザイン&機能としたのが「片面SPD」——乱暴に説明すると、こういうことになります。
SPDペダルは通常表も裏もビンディングペダルとして使える(クリートをはめられる)のですが、ロードバイク用のSPD-SLペダルと同じように片面だけ使えるようにして(SPDペダルとしては)軽量化しています。それで「片面SPD」と呼ばれています。実際、PD-A600はシマノのMTB用最高峰SPDペダル「PD-M970」よりも軽量です。
他にもいくつかありまして、片面SPDペダルの定番で比較的安価なのが「PD-A520」(税込5,594円)。そして片面がSPDで、片面がふつうの靴で乗れるフラットペダルとしてあるのがPD-A530および530-L(シルバー、ブラック、税込6,565円)です。
ちなみに、ロードバイクというよりはMTBやクロスバイクで使うことを念頭に置いたのが、GIANT ESCAPE R2の長期レビュー記事で紹介した「PD-M324」というわけです。
最後に話をPD-A600に戻しますと、いくつかのショップのブログでも掲載されていましたので、紹介しておきます。
このA600は、今まで「ロードに合うSPDペダル」として人気だったPD-A520の上位グレードです。
なんと、SPDペダルとしては歴代最軽量の286g!A520が315gだったので、一気に29gの軽量化。
流れるようなデザインもまたカッコイイ感じ。
横浜港北自転車ショップ シマノ新型ペダル PD-A600登場!!|横浜港北店|自転車ショップ|バイクプラス|港北・都筑
ロードバイクにMTB用のペダルももちろんOKです。
中にはロードバイクに乗るけど歩きやすいビンディングシューズがいい!という人もいるでしょう。
そんな人にはコレ←がオススメ。
マウンテンバイク用のSPDシューズを使いつつ、ロードバイク用のペダルの様なスマートさ。
(須貝弦)
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。