MTBに細いスリックタイヤを履かせている方、いらっしゃると思います。私自身も軽量XCモデルのMTBに細いスリックタイヤを履かせて街乗りをするの、嫌いではありません(初期のGT ZUMは良いバイクだった……)。
でもせっかくのMTBだし、段差とかあまり気にせずに走りたいし、河川敷のフラットダートも迂回せず突っ走りたいと思いません? 確かにスリックタイヤの軽さは捨てがたいですが。
そこでオススメするのが、SCHWALBE FURIOUS FRED(シュワルベ フューリアス フレッド)です。
低めのブロックパターンを採用した、超軽量MTBタイヤです。2.00という幅でありながら、1本295g(チューブドの場合)。チューブを入れてもなお「うわ、軽い!」って思えます。
高圧にして使うと、MTBタイヤとは思えないような軽い転がりが手に入ります。ポンポンッと跳ねるような乗り心地です。でも、しなやかさも兼ね備えています。タイヤの幅自体はあるので、とくに体重の軽い人はちょっと圧を低めにしてやれば良いでしょう。それでも細いスリックタイヤよりエアボリュームがあって「MTBらしさ」もあります。表現が難しいですが、MTBらしからぬ転がりの軽さと、MTBらしい乗り味を、うまく両立している……って感じですかね。
ヒルクライムレースのMTB部門だと、レギュレーションで、一定の幅以上のブロックタイヤが必須の場合がありますよね(細いスリックだとロード部門になってしまう)。MTB部門にこだわりたい、でもバイクを軽くしたい!という人にとっては、カーボンリジッドフォークと合わせて使ってみてはいかがでしょう。自転車を乗りっぱなしにしない人であれば、街乗りや通勤などオールラウンドに使っても良いと思います。
一方、アスファルト上で急ブレーキをかけると、ブロックがごっそり削れて悲しいです。ロングライフが期待できるモノではありません。また、ドライコンディションならXCレースやエンデューロイベントで使ってみたいですが、私のようなヘタっぴだと、パンクさせそうで怖い感じがしないわけではないです。
お値段も8,190円(税込)と結構しますが、MTBでも軽さにこだわりたい人は、一度使ってみて損はないでしょう。
「サイクルベースあさひ」のページに、わかりやすい写真が出ています。
リンク: SCHWALBE–シュワルベ–.
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。