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自転車協会が「自転車通勤者の実態と安全意識に関する調査」について調査。その結果、自転車通勤をしている人の63%は、2万円以下の自転車を使用しているのだそうです。
社団法人自転車協会から、「自転車通勤者の実態と安全意識に関する調査」のプレスリリースが出ています。
リンク: 日経プレスリリース.
社団法人自転車協会(所在地:東京都港区、理事長:島野喜三)では、近年注目されている“自転車通勤”について、その実態と意識を調べるために、首都圏・近畿圏在住の20〜40代の「自転車通勤者(*)」の男女600名(男性300名、女性300名)に、「自転車通勤者の実態と安全意識に関する調査」を実施しました。
これを受けて、いくつかのメディアが記事にしていたのですが、そこで目に入ったのがこの記述。
リンク: Business Media 誠:自転車通勤者の“自転車の選び方”.
通勤で使用している自転車の価格は、いくらくらいなのだろうか。全体では「2万円未満」という人が63%と、手ごろな価格の自転車を使用しているようだ。男女別で見ると、男性の方が高価格帯の自転車を使っている傾向があり、中でも40代男性が最もお金をかけていることが明らかに(31%が3万円以上)。また20代男性の8%は「10万円以上」で通勤していることが分かった。
まぁ確かに、無印良品の自転車は1万円台ですし、ドンキとかホームセンターに行けば7,980円の自転車がたくさん置いてありますよね。多くの人にとって、自転車なんて消耗品であり、壊れても、修理するより買い直した方が安いようなもんだったりします。
でも、みんなが安い自転車に乗った末路のひとつが、コレじゃないっすかね。
ノンフィクションライターの松浦晋也さんは、下記のように言っています。
リンク: 格安自転車を使うことで失われる3つの感覚:松浦晋也「人と技術と情報の界面を探る」.
私は日常的に格安自転車を使うことによって失われるものが、3つあると思っている。
まず「自転車は機械であり、整備が必要である」という感覚が失われる。安いのだから、そこらへんに放置していていい、安いのだから手間暇をかけずに放っておいてもいいということになりがちだ。しかし、自転車はタイヤの空気圧やブレーキの効き、チェーンの給油などを日常的に気をつけていないときちんと性能を保つことはできない。
「安いのだからいいや」で、何も整備をせずに乗り続けると、どんどん自転車の性能は低下していく。しかも日々少しずつ低下していくものだから、なかなか性能低下に気が付かない。ブレーキの効きやタイヤの空気圧は安全性に直結する。ある日危ない目にあって、やっと気が付くことになる。これはなによりも危険なことだ。
悪いこたぁ言いませんから、ちょっとイイ自転車に乗りましょう。そして大事にしましょうよ。別にママチャリだって構いません。
よく、3万円弱の「ナンチャッテMTB」や「サス付き折りたたみ自転車」を買う人がいますけど、だったら同じ値段で国内ブランドのママチャリ買ったほうがよっぽど幸せです。
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。自転車と小田急ロマンスカーが好き。初めてのスポーツ自転車は1986年あたりのアラヤ・マディフォックス。2001年頃にGTのクロスバイクで数年ぶりにスポーツ自転車に復帰。現在のメインの愛車はアルミのロードバイク「TREK Domane AL3 DISC」。